はじめに
ところがそんな疑問に答えを与えてくれたのは舗装もされていない脇道に入ったときでした。いたることに凹みのある凸凹道、大小の石が入り交じった路面に、時折出てくる泥道。ワイルドなボディはガッチリとした剛性感があるため、安心感を持って走れます。おまけにエンジンガードが装備され、アップマフラーとなっていて、重要な心臓部分を路面にこすったり当てたりするリスクも減ります。
ちょっぴり専門的になりますが、ハンターカブにはハイマウント吸気ダクトというエアクリーナー専用の吸排気システムが採用されています。ちょうど荷台の高さから空気を吸い込み、排気ガスはアップマフラーで高い位置から排出できるというシステムなのですが、浅めの川ならば走り抜けてしまえるということなのです。まぁ、そんな場面は一般の人にとってそうそうあることではないでしょうが、イザとなれば渡川走行をこなせるだけの性能を持っているというわけです。
つまりスーパーカブの限界の先に走って行けるのがクロスカブであり、さらにその先に分け入って行けるのがハンターカブという、重要な棲み分けを改めて確認したところでガソリンメーターが半分になりました。ここまでの走行距離157.4kmで使用燃料は2.7L、燃費は58.3km/L。やっぱりカブファミリーは給油の時に嬉しさが倍増します。ここまで楽しめて、レギュラーで335円也。
なんたるお得感でしょう。帰り道、マジで購入を考えたとき、また懸念事項が頭をよぎりました。これだけ魅力的なハンターカブですから現在、大人気です。少々のウエイティングは覚悟しなければいけないそうです。私のような軟弱者にとって、真冬にバイクは相当覚悟がいります。春を待ちましょうか……。