はじめに
6月に意外と増えた「6~10名」の利用客
この時期に来店した人数を見てみると、意外と多かったのが複数名での来店でした。特に5月と6月で見比べて大幅に増えたのが「6~10名」といった大人数での利用。その増え幅は465.3%に上りました。
この背景には、春先に多く予定されていた歓送迎会などの宴会が、後ろ倒しになったこと、外出自粛中は友人らとのコミュニケーションが取りづらくなっていた反動からの利用が増えた可能性が考えられます。
飲食店を利用した消費者のうち、特に5月と6月で著しく増加したのが「6~10名」での利用(同)
1店当たりの来店人数がもっとも多かった時期は
ここまでのデータを見ると、コロナ禍の数ヶ月間、飲食店の多くが苦境に立たされていたことがわかりますが、「ウィズ・コロナ」時代の生活様式がスタンダードになった夏以降は、来店者数も回復の兆しを見せはじめ、特に「Go To Eat」キャンペーンが始まった10月1日以降、コロナ禍で初めて来店件数が前年比を上回るという結果になりました。
10月4日までに取得したデータから1ヶ月を暫定値として予測すると、10月は前年同月比で4.6%増の来店件数となります(同)
ただし、これはあくまでも来店件数のデータ。実際の来店人数を見てみると、それでもなお前年同月比に比べると、8割弱に過ぎません。
1店当たりの来店人数は、9月1日から10月4日までの日別での数値を見ると、シルバーウィークが最も多かったことが分かります。「Go To Eat」が始まった後も、その数値を超えていません。
今後順次発売開始が予定されている「プレミアム付き食事券」などによって、さらに来店人数が増えることが考えられますが、完全回復に今後どれだけ時間がかかるかは予測できないでしょう。