はじめに

ゼロ、ではなくマイナスエミッションという新概念

発電のために空気を走行時に取り込むのがFCVの特徴ですが、これを活用して吸入した空気を浄化して排出しようというのがミライの新しいシステムです。

2512.3インチディスプレイでマイナスエミッションを視覚的に確認することが出来ます

考え方は非常にシンプルで導入した空気を特殊加工したダストフィルターでPM2.5レベルの細かい粒子まで捕捉します。さらに専用のケミカルフィルターで有害な化学物質を除去すると同時にPM2.5の発生を抑制、これにより走れば走るほど大気を浄化することができるわけです。

環境車の世界では空気を汚さない「ゼロエミッション」という言葉が使われますが、ミライの場合は浄化することで「マイナスエミッション」という仕組みを作り上げました。実際、車内の12.3インチディスプレイには切り替えることで空気の清浄量などを表示できる「空気清浄メーター」の表示も可能です。

環境に優しいだけではなく、ミライには環境を改善する力が搭載されているわけです。

インフラ整備や政策目標も重要

車種にもよりますが、純粋なBEV(電気自動車)の場合、急速充電器を使って約80%の充電するのにも約30分かかります。一方、FCVの場合は設備にもよりますが、約3分で満充填(水素を入れるので充填と呼ばれます)が完了します。過去問題であった水素ステーションの数も徐々にではありますが増えてきています。また10月26日には政府による「2050年カーボンニュートラル」という政策目標が打ち出されたことでそのひとつとして水素は重要な役割を担うことになります。旧型ではやや不便であったステーションの営業時間の短さや充填方法も今後緩和されることでよりユーザーへの利便性も向上するはずです。その点でも新型ミライの市場投入は大きな意味を持っているのです。

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