はじめに
コロナ禍で減った本業の収入減少と、副業を始めた期間
次に未曾有の事態となった新型コロナウイルス感染拡大の影響で、本業での収入の変化を見ていきます。
「今年(2020年)に入ってから本業の収入額が変わりましたか?」と「どのくらい減りましたか?」の2つですが、男女とも4割ほどの人が「減った」と回答。さらにその額を見ていくと、男女とも3割ほどの人が月ごとに「1万円以上3万円未満」の収入減となったことを示しています。
見逃すことができないのが、月「10万円以上」の収入減となった人が、約1.5割もいること。全体の収入額にもよりますが、毎月10万円以上の減少は生活に大きな影響を及ぼします。
こういった減収分をなんとか補うため、副業を始めた人は多いようです。次の「副業を始めたきっかけを教えてください」「副業を始めてからどれくらい経ちますか?」の結果にも顕著に表れています。
男女とも半数以上の人が「収入『額』を増やしたかった」と回答しました。また、「収入『源』を増やしたかった」も男性で20.7%、女性で17.5%がいます。
同じようにも聞こえながら微妙に異なる「額」と「源」。「収入額を増やしたい」のは誰でも思うことですが、「収入源を増やしたい」というのは、コロナ禍での「源さえも失うかもしれない不安」を表しているように思いました。
一方、「副業を始めてからの期間」では、男女とも「3年以上」が最も多いものの、特に女性では「3ヶ月以上6ヶ月未満」「3ヶ月未満」の人が多い点も見逃せません。調査時期(2020年10月)と照らし合わせて考えると、まさに新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が発出された今年4月以降に、副業を始めた女性が多かったことが分かります。