はじめに
まとまった資金の活用先案その2、外国債券
外国債券に目を向けるという手もあります。金融の規制緩和によって、外国債券も気軽に買うことができるようになっています。外国債券の中でもメジャーなのはアメリカの国債(米国債)です。
米国債はアメリカ合衆国が発行する債券ですが、日本の国債や社債と同様、買うと定期的に利息が得られ、満期になると購入したお金が返ってきます。格付けも非常に高くなっています。それにもかかわらず、1%を超える金利が受け取れることも。新しく売りに出される国債(新発債)だけでなく、すでに売りに出されている国債(既発債)も活発に売買されています。
ただし、米国債に限らずですが、外国債券を購入する場合には、為替変動リスクがあります。米国債の場合、購入時より償還時の円ドルレートが円高ドル安になると、為替で損をします。一方で、償還時に円安ドル高になると、その分利益がでますので受け取り金額が増えます。とはいえ、為替の動向を予想するのはプロでも難しいですから、格付けなども参考に他の外国債券と組み合わせて購入すると良いでしょう。
積極的に増やすには国内外の株式での運用も検討
積極的に増やすという点では、国内外の株式も検討してみても良いでしょう。とはいえ、世界的に新型コロナウィルスの感染が拡大している中、先行き不透明な状況でもありますので、一度にまとまった金額を投資するのは避けた方が良いのではないかと思います。現在、国内の株式も外国の株式も積み立てで購入することができますので、400万円の一部を元手にトライしてみても良いかもしれません。
例えば、野村証券や大和証券などの「るいとう(株式累積投資)」、auカブコム証券の「プレミアム積立(プチ株)」、One Tap BUYの「積み株(米国株)」などがあります。るいとうは月1万円以上1,000円単位を購入していく仕組み、プチ株は月500円以上1円単位を購入していく仕組み、積み株は月1,000円から1,000円単位を購入していく仕組みです。
米国株に投資というと、ハードルが一気に高くなると思いますが、Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftなどのいわゆる世界を牽引する米国の巨大テクノロジー企業のような超有望銘柄を少額でコツコツ積み立て購入できるので、初心者の方でもトライしやすいでしょう。
ご相談者さんの場合、これまでもお金のことについて勉強されてきているようですので、株についても勉強してみると良いかもしれませんね。今回アドバイスをさせていただいたことを参考にしていただき、ライフプランを見据えた上で、400万円の次の預け先について考えてみてくださいね。
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