はじめに
高まる「ワクチン」への期待
次に、先行き判断DIを見てみましょう。1月の「新型コロナウイルス」関連先行き判断DIを作成すると、42.9と分岐点の50に近い数字で、11月の33.2から2ヶ月連続で改善しました。先行き判断で新型コロナウイルスに言及した人は813人で、割合は全体の44%に当たります。
先行き判断で「緊急事態宣言」に言及した人は298人で「緊急事態宣言」関連先行き判断DIを作成してみると40.2でした。12月では先行き判断で緊急事態宣言に言及した人は28人で「緊急事態宣言」関連先行き判断DIは21.4でしたので、改善がみられます。緊急事態宣言の解除後を期待するコメントも散見されます。
また、1月調査で第3波に言及した人は20人で「第3波」関連先行き判断DIは48.8です。第3波の終息を期待する意見が多いことがわかります。GO TOキャンペーンに言及した人は58人で「GO TOキャンペーン」関連先行き判断DIは40.1と12月の28.2からかなり持ち直しています。GO TOキャンペーン再開への期待は大きいものがあります。
なお、現状判断で「ワクチン」に言及した人は12月・7人、1月・8人と1桁でしたが、先行き判断で「ワクチン」に言及した人は12月・113人、1月・226人で2ヶ月連続3桁、1月は12月のちょうど倍になりました。
「ワクチン」関連先行き判断DIは12月の43.4から上昇し1月では50.1と、僅かですが分岐点の50超になりました。「ワクチン」に対する期待が大きいことがわかる数字です。
なお、1月の「設備投資」関連判断DIをみると、現状DIは39.3ですが、先行き判断は64.3と景気判断の分岐点50を上回っています。
「国内企業の設備投資が回復基調となっている。さらに、諸外国では一部のロックダウンを除き、経済活動が順調に回復してきており、経済刺激策を講じている国々もその効果が出始めている。そのため輸出増加につながっており、順調に回復しているとみている。(北陸・一般機械器具製造業経理担当)」と先行きの改善基調に触れたコメントも出てきています。
「冬来りなば春遠からじ」でしょう。