はじめに

日常生活や生き方を通して、お金の価値観を考えるきっかけになるような話題の本をMONEY PLUS編集部がピックアップ。書籍の担当編集者に読みどころやこだわり、制作秘話などを語っていただきます。

今回は、宮本剛宏 著の『介護危機 「数字」と「現場」の処方箋』をご紹介します。


介護危機 「数字」と「現場」の処方箋』宮本剛宏 著


寿命100年時代が到来すると言われている中で、この国の介護政策は機能し続けるのか? 介護業界における問題の本質を暴き、豊富な現場データと実体験をもとに、個人・行政・企業が取組むべき処方箋を提言する一冊。

四六判/並製/240ページ/プレジデント社/2017年6月14日

担当編集者のコメント

「介護に専念」と言って仕事を辞めると経済的にも破綻します。

鏡に映る自分を見て「お前は誰だ?」とカンカンになって怒る男性。マクドナルドに下半身を露出したまま入店し、警察に通報される女性。これが本書で紹介されている認知症が進んだ人々の介護現場の現実です。世界を代表するような長寿国家である日本ですが、そこには、認知症と介護の問題、お金の問題、そして家族との問題が深刻に存在しています。

いま、誰もが入所を望んでいるかのように考えられている「特別養護老人ホーム」は、入所者一人あたりのコストが行政にとって大きな負担となるどころか、本人にとっても「リロケーション」という問題が発生してしまいます。リロケーションの問題とは、住み慣れた地域や住居を離れることによって起こるさまざまなトラブルです。認知症が進むことや要介護状態も悪化する危険性が指摘されています。

では、住み慣れた地域や住居に最後まで住み続けるにはどうしたらいいのか。そんな問題に果敢に挑戦したのが本書です。豊富なデータや経験をもとに、どうすれば家族の負担を軽減できるか。どんなサービスがあり、どうすれば受けられるかが、懇切丁寧に記されています。

例えば、あなたはいくら仕事と介護の両立が大変と考えても、絶対に仕事を辞めて介護に専念してはいけません。仕事を辞めると受けられる行政の介護サービスが減ってしまうのです。収入が減り、介護負担が増すという最悪の選択です。

このように、知っておくだけでかなりの違いが生まれるような話はまだまだたくさんあります。介護を始めたときにはじめてわかることですが、犯罪に手を染めるヘルパーがいる世界です。優良な業者をどうやって選べばよいか。例をあげはじめると切りがありませんが、ぜひ本書を手にとっていただき、本人や家族の人生が希望あふれるものになることを願っています。

(プレジデント社 担当編集:O氏)

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