はじめに

提供される医療サービスを限定

オンライン診療については、慢性病疾患の患者の再診や日常生活でよく見られる軽い症状に限定されています。医師による実際の診療が必要となった場合は、同じくアプリやネット上で予約をとって、診療を受けることになります。

第三者の企業が既存の病院と連携してインターネット専用の病院を開設する場合、別途提携したその他の医療機関の医師が医療サービスを提供することもあります。いずれにしても医療機関、医師などによるサービス提供を義務づけています。

インターネット病院普及の背景

中国においてオンライン診療の普及が進むのは、歴史的に地域による医療格差が大きく、それが長らく解決されずにいたことがあると考えられます。また、新型コロナ感染拡大期に、慢性病の高齢者の通院による二次感染の防止、医療機関の負担軽減といった点から、地方政府やヘルスケア企業によるプラットフォームの構築やオンライン診療、薬の配送サービスの提供といった素地があったことも影響しているでしょう。

もとより、ユーザーの需要は高く、感染が落ち着いた後も買い物など消費のオンライン化が定着したこともあると考えられます。このように、中国では新型コロナにおける経験が、現在のオンライン診療の進展、更にはインターネット病院の普及に大きく貢献していることが分かります。

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