はじめに

新型コロナワクチンの接種回数は直近20日間で2.4倍に加速

NHKのHPに掲載されている日本の新型コロナウイルスのワクチン接種回数(100人あたり)は、5月6日に取得したデータでは、2.76回にすぎず、米国の74.08回に比べかなり少ない状況でした。

「景気ウォッチャー調査」の先行き判断で「ワクチン」に言及した人は2020年12月・113人、1月・226人、2月・379人と月を追うごとに増加していましたが、3月では230人に、4月では306人にとどまりました。

「ワクチン」関連先行き判断DIは12月43.4から上昇し1月では50.1と僅かだが分岐点の50超になった後、2月で61.2まで上昇しました。しかし、3月は57.0、4月には47.0に低下しました。期待が大きかった「ワクチン」の接種進捗の遅れなどが意識され、やや失望感が出ていることを示唆する数字になりました。

5月24日から、自衛隊による新型コロナ・ワクチンの大規模接種が、東京と大阪の会場で始まりました。接種加速の動きが出てきたことは明るい材料です。それを受けてでしょうか、5月25日~31日が調査期間の5月の景気ウォッチャー調査では「ワクチン」関連先行き判断DIが持ち直しました。先行き判断で「ワクチン」についてコメントする景気ウォッチャーが506人と初めて500人を超え、「ワクチン」関連先行き判断DIは56.2と再び50超になりました。

NHKのHPより6月15日に取得したデータでは、100人あたりのワクチン接種回数で日本は18.73回、米国は92.47回です。5月26日では、日本は7.49回、米国は85.78回です。5月6日から5月26日までの20日間で日本は4.73回、米国は11.70回、各々増加しました。5月26日から6月15日までの直近の20日間で日本は11.24回、米国は6.69回、各々増加しました。日本で接種が約2.4倍に加速していることがわかります。

さらに、6月13日の全日空を皮切りに職域接種が始まりました。医療従事者や高齢者だけでなく、幅広い年齢層にワクチン接種が広がる局面に入りました。国民一人一人の感染対策の実施、変異株に対するしっかりした水際対策などに加え、他国と比べ遅れていた日本のコロナ・ワクチン接種ペースの改善で、何とか新型コロナウイルスの感染拡大が収束していくことを期待したい状況です。

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