はじめに

150万円あれば世に出回る半分以上の中古車が購入対象に

現在の新車市場は、安全性や環境対応などの新機能が装備され、どんどん価格が高騰しています。そのため、新車を買う予算を見ていれば、中古車ならなんでも買えるのだそうです。試しにカーセンサーで予算150万円と検索すると、掲載台数50万台のうち25万台ほど検討対象としてヒットします。

「新車検討層が中古車市場にくると、『想定していた予算内でこんな車も買えるんだ!』と驚きます。コロナに関係なく、以前から新車検討層が中古車購入にスライドしてくることで200~400万円未満の価格帯が増加する傾向にありました。そもそもの中古車ニーズが高まっていることも、今回の調査結果で明らかになったと思います」(西村編集長)

家族の送迎や買い物など日々の生活と密接に結びついている車は、人や状況によっては「欲しいけど買わない」という選択肢が難しくなります。特にコロナ禍では、密を避けるための安心や安全にも大きな役割を持つため、「車を買う=安心を買う」という心情が強く働いているとも言えるでしょう。水やガスなどと同様にライフラインとして必要性や価値が見直されたのが車だったと言えそうです。

数字で見ると多少の減少はあるものの、これまでじわじわと拡大してきた中古車市場はコロナ禍の状況をも追い風としたことが伺える結果となりました。後半では西村さんに、中古車市場の今後について予想してもらいます。

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