はじめに
子どもにかける支出が多め
お子さんが高2という段階で大学の費用を貯めたいというのは、少々無理があるかもしれません。ですが、多少でも貯めておくのと、何もしないでいるのとでは雲泥の差です。今できることから始め、少しでも貯金を増やしておきましょう。
そのためにまず、支出の見直しをしましょう。ご相談者の家計の第一印象は、お子さんにお金をかけて支出過多。教育ローンもそうですが、公立高校に行っている息子さんの塾代も家計状況のわりに高いと思いますし、こづかいも高校生にしては多めです。そのほかの費目にも「子どものために」と多めに支払っているものがあるのではないでしょうか。そういったものを洗い出し、必要か否かの判断をしてみましょう。意外と切り捨てられるものがあるかもしれません。
お金を貯めるために支出の見直しを
同時に、スマホの契約や生命保険の契約内容を見直し、支出の削減を図りましょう。これらは固定費なので、一度見直すと努力をしなくても支出削減効果が続きます。また、リース料を支払っている自動車は必要なのでしょうか。月額5,000円のガソリン代から、給油は月に1回程度と思われます。つまり、あまり乗車していないのではないかと思えます。駐車場代等の維持費を考えても、保有するのはお金がかかります。リースの場合は解約は難しいのでしょうが、期間が満了するときには自動車の保有の仕方を考え、場合によっては保有しないことを選択してもよいと思います。
長男は奨学金の検討を
お伺いした限りでは、長女は家に生活費を入れていないようです。教育ローンの返済負担も家計に重くのしかかっていますから、その返済分だけでも負担をしてもらうことを検討しましょう。やがて1人立ちされるのでしょうから、生活するには何にいくらかかるのかということを知るためにも、生活費を入れてもらうことは大切なことだと思います。
長男の学費は、貯金を頑張っても足りないだろうと思います。借金を背負わせたくないというお気持ちもわかりますが、そういってばかりいると、教育ローンはどんどん膨らみ、借金地獄に陥ってしまいます。もしかすると、長男が進学をあきらめることになってしまうかもしれません。そうならないためにも、奨学金の利用も視野に入れておきましょう。
奨学金は子どもがする借金ですが、教育ローンよりも金利がかなり安く、返済負担がローンを利用しているときよりも軽減されます。返還は卒業後の秋から始まりますが、そのころには長男も働いているでしょうし、もし4年間奨学金を利用して返済負担が大きくなってしまうのであれば、親が返済を手伝うというのもありだと思います。むしろ返済を手伝うことを前提に貯金を頑張れば、親御さんのお気持ちもいくらか軽減されるでしょうし、貯める習慣も身について良いことが多いように思えます。