はじめに
今後のマイナンバー活用拡大策
今後具体的に検討されているマイナンバーカード活用拡大策は、ほかにもあります。
2024年には運転免許証と一体化
警察庁は、自動車の運転免許証デジタル化を目指しています。そして、2024年度にマイナンバーカードと運転免許証を一体化する方向で作業進行中です。
一体化されると、運転免許証の各種情報がマイナンバーカードのICチップに登録されます。例えば引っ越しによる免許証の住所変更は、自治体の窓口でマイナンバーカードに対して行えば完了します。警察署で改めて手続きする必要がありません。免許更新時の書類提出や講習受講のオンライン化も検討されているようです。
マイナンバーカードに登録される情報は、現時点で運転免許証に記載されているものに限られ、交通違反の情報などは対象外です。警察がマイナンバーなどにアクセスすることも、不可能な仕組みになるそうです。
スマホにマイナンバーカード搭載
マイナンバーカード自体についても、スマートフォンをマイナンバーカード化しようという、とても大きなアイデアがあります。総務省の資料(その1、その2)によると、2022年度中にマイナンバーの機能をスマートフォンへ搭載する計画です。
スマートフォン版マイナンバーカードは、「FeliCa SE」チップを使います。現在は具体的なシステム設計などが行われており、まずAndroid端末へ搭載し、時期は未定ですがiPhoneにも対応させる予定です。
実現されれば、スマートフォンからの各種行政手続きが簡単になるでしょう。今でも一部NFC対応スマートフォンにマイナンバーカードをかざすことで同じことは可能ですが、マイナンバーカードを使う必要がなくなり、利便性が向上します。これにともない、運転免許証もスマートフォンに搭載され、モバイル運転免許証化されます。