はじめに

認知症保険よりも介護保険を優先に考える

余裕資金は、預貯金や投資信託などの使いやすいもので、用意しておくといいでしょう。幸い介護が必要ない場合は、老後資金として使えばいいからです。

残念ながら、余裕資金が準備できない人は、掛け捨ての安い介護保険などで備える方法があります。

認知症保険も発売されています。たしかに認知症になると通常の介護費用よりもお金がかかります。しかし、認知症と診断されなければ、給付金を受け取ることができません。骨折とか脳梗塞で介護が必要な場合には使えません。そのため認知症保険よりも介護保険の方が幅広く備えることができます。

高額な死亡保障は不要、ただし相続対策では必要

現役時代は、子どもが小さいときに、もしものことがあると残された家族が大変になりますから、高額な死亡保障が必要でした。しかし、年金暮らしになると、もしものことがあって経済的に困る人がいなければ大きな死亡保障は、もう必要ありません。もちろん、相続などで問題が起きる場合は別です。しっかりと相続対策のために、終身保険などを使って、備えておくことが必須になります。死亡保険金は、相続税の税負担を軽くできるからです。

それ以外では、葬式代など。また残された配偶者のためのお金も必要になりますが、配偶者も年金があるので、高額な死亡保障でなくても大丈夫でしょう。

つまり、現役時代のような高額な死亡保障は必要ではなくなります。こう考えていくと、定年後、そして老後のお金のリスクの正体がわかってくると思います。

大きなお金のリスクは、介護になった時と、相続でもめそうなときです。ご自分の場合、何が必要なのかを考えて検討してみてはいかがでしょうか。

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