はじめに
「分散」投資の意味を改めてチェック
【分散】
分散には複数の分散があります。
(1)エリアの分散
先進国、新興国、日本など、経済成長性の異なるエリアに分散することで、どこかの市況が悪くても全滅しづらくなります。
(2)アセットクラスの分散
株だけでなく、債券、コモディティ、現金など値動きの違うものを組み合わせてポートフォリオを形成していくことが重要です。「投資は一つのカゴに盛るな」という格言は有名ですが、値動きが違うものがあることで、一気に資産が減るようなリスクを減らすことができます。
(3)時間分散
市況が良い時・悪い時も買うことで平均値をとりながら価格変動リスクを分散することができます。先に説明したドルコスト平均法で積立投資をすることが時間分散投資になります。
長期・積立・分散を知っていてもできていない状態
このような、長期・積立・分散をしっかりと意識した投資ができると投資に対する不安が減り、多少の暴落が来てもリスクをさげて対応が可能になり、長期視点で投資を成功させやすくなります。
ご相談者さまの状態をみると、市況が比較的良い時に、現金と投資のバランスを崩してしまっていることがわかります。また、長期・積立・分散について、「知っているけどできていない」状態ではないでしょうか?
資産の状況をみると、貯金総額が43万円に対して、投資総額が516万円と、現金比率が約7.7%の状態です。毎月収入25万円から6万円が貯蓄できているので、生活費を19万円と考えると、生活防衛費は6倍の114万円。そのくらいのお金は手元におくことを考えていただければと思います。
また、パソコンやスマートフォンを購入したり、旅行に行ったり、引っ越しをする費用など大きな金額の特別費が発生すると思いますので、その分も生活防衛費とは別に現金で貯めて置けると良いでしょう。