はじめに

EUVが半導体産業成長のドライバーに

iphone13のプロセッサは線幅5ナノメートルの技術で作られています。これが2024年には2ナノメートルの生産が始まります。そして、2030年までには1ナノメートル台まで微細化が進むというのが半導体業界としての技術ロードマップです。1ナノメートルというと、髪の毛の5万分の1、コロナウィルスの百分の1、そして、ほぼ原子10個分です。こうした極限的な微細加工を可能にするのがEUVです。

残念ながら、EUV露光装置そのものは、オランダのASMLが独占しています。しかし、露光装置とセットで使われる製造装置や検査装置、そして、部材については日本メーカーが高いシェアを持っています。

東京エレクトロンはEUV用の感光性樹脂、フォトレジストをシリコンウエハー上に塗布し現像するコーターデベロッパーで市場を独占しているほか、レーザーテックは、世界で唯一、EUVを使ってフォトマスクの欠陥を検査する装置を販売しています。このフォトマスク欠陥検査装置は高い評価を獲得しており、受注が急増しています。

フォトマスクの基材となる金属膜付きガラス、マスクブランクスについては、HOYAがシェア8割を握り、主要な半導体メーカーを顧客としており、残りの2割のシェアを持つAGCも好調です。EUVプロセスで使われる感光性樹脂、フォトレジストについても、日本の3社、JSR、東京応化工業、信越化学の寡占となっています。

このほかにも、世界で唯一、EUV用防塵カバー(ペリクルと呼ばれます)を量産している三井化学、EUVプロセスでフォトレジストとセットで使われるメタルマスクが好調なアルバックが関連銘柄として挙げられます。

EUVは半導体産業の成長ドライバーであり、今後、EUVで作られた半導体が世界に劇的な変化をもたらします。スマホやパソコンがさらに高性能化するほか、自動運転から宇宙開発までEUVを使って作られた半導体が重要な役割を果たすことは間違いありません。EUV関連銘柄への期待は大きく、金利上昇などで一時的に株価が調整しても、中長期的に上昇トレンドが続くと考えます。

<文:投資調査部 斎藤和嘉>

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