はじめに
先行者メリットのあるウェルスナビ
一方で、参入企業も多く、競争環境激化懸念があります。平均分散アプローチに基づいた運用は、パフォーマンスによる差別化が困難なことが背景です。
当研究所の試算では、各社の運用パフォーマンスは、シャープレシオで概ね0.7~1.0程度となっております。また、新興企業や、大手金融機関の参入も相次いでおり、今後手数料が低下する恐れがあると言えます。
このような状況を踏まえると、同市場で唯一の上場企業であり、先行者メリットを享受しているウェルスナビが優位であると考えています。株式上場を通じて、一段と認知度が拡大したことを主因に、2021年12月期1Qから、運用者数の増加ペースが加速しています。直販、及びパートナーチャネル双方で順調に新規顧客の獲得が進んでいます。
当研究所では、今後パートナー網をさらに拡大することで、参入障壁を確立することが可能であると考えます。パフォーマンスによる差別化が困難である以上、パートナーは取り扱っているロボアドを他社サービスにスイッチする必要性に乏しいと考えています。後発が追随する前に、販売網を強化することで息の長い成長が可能になると考えています。