はじめに
木枯らし1号と”年末まで”の株価は?
木枯らし1号と株価の間にはもう1つ重要な関係があります。例年に比べて木枯らし1号が早かったり遅かったりすると年末までの(11~12月)の株価にも影響がある、というものです。結果を紹介しましょう。
過去の“木枯らし1号”が10月中と早い時期に吹いた年の、11~12月の日経平均株価は、平均して+1.95%とプラスになりました。
木枯らし1号が早いと冬の寒さがより厳しい傾向になると言われています。冬が寒ければ、エアコン需要が高まったり、衣料品業界でも冬物の売れ行きが良くなるなど、冬に向けた消費が活発化します。こうした環境を背景に年末までのプラスの傾向が見られるようです。
とはいえ、「例年」あるいは「遅い」に比べてプラスは小幅です。最もプラスが大きかったのは「遅い」になりました。木枯らし1号が吹くのが遅いということは、それまでの間、暖かい秋が続くわけです。爽やかな秋の季節のなかでは人々も外出しやすくなり消費も盛り上がりやすくなるのでしょう。
また、秋の期間が長ければ、衣料品業界でも秋物の売れ行きが好調となります。秋が短いと秋物が売れず、その時期を通り越して真冬物に注目が集まってしまうからです。
以上のことから、木枯らし1号が吹くのが早くても年末までの株価は堅調な傾向は期待されますが、相場のより大きな上昇を期待するなら、木枯らし1号が遅く吹いてくれた方が良いという結果となります。
今年の東京地方の木枯らし1号はいつになるのでしょうか?投資の面でも注目される情報です。