はじめに

条件を満たせば、スポーツジム利用による医療費控除が適用される

医療費控除は、年間10万円を超えた医療費に対し、所得控除を受けられ、毎年の税金の節約に繋がる制度です。この「スポーツジムの利用」の制度があまり知られていない理由は、まだ利用できる方が少ないからともいえます。

もし条件に合致していたら、お得に施設を利用できます。

利用条件は、下記の3つです。

(1)医師の処方箋が必要

まず、制度を利用するにあたっては、医師の「運動療法処方箋」に基づいて運動を実施する必要があります。ご自身の趣味や、ただの運動不足ではなかなか対象にならず、高血圧症、高脂血症、虚血性心疾患、糖尿病などの疾病がある方が対象になります。

例えば毎年の健康診断のタイミングで、「生活習慣病の予防のために運動をした方が良い」と指摘を受けた際、「運動療法処方箋」を出してもらえるか聞いてみるのは、それほど難しく無いでしょう。

(2)週1回以上、8週間以上にわたって運動をしている
定期的に運動をしていることが、この制度を受ける条件になります。3日坊主で終わる、単発的な運動では、対象外となってしまいます。

(3)厚生労働省が指定する運動施設を利用する
厚生労働省 運動型健康増進施設一覧

どこのスポーツジムに通ってもいいわけではなく、あらかじめ厚生労働省が指定した施設でなければいけないのがポイントです。全国で334か所(2021年12月4日時点)と、多いとは言えないのが実情です。

ただ、少子高齢化が進み、介護・医療のための歳出が増大している現在、国民の健康寿命の促進を図るためにも、国は国民の生活習慣病予防に力を入れていく流れがあります。

今後、登録施設が増え、利用しやすいものになった時のために、今のうちからチェックしておきたい制度です。

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