はじめに

ESPフォーキャスト調査の総平均の優れたパフォーマンス

日本経済研究センターの「ESPフォーキャスト調査」は、民間エコノミストのコンセンサス調査として毎月実施しているものです。概要は、誰でも日本経済研究センターのホームページで見ることができます。40名弱の民間エコノミスト(フォーキャスター)を対象に、日本経済の重要指標などの予測値などをアンケートし、その平均値などをコンセンサスとして発表しています。

12月15日に発表された最新の12月の「ESPフォーキャスト調査」の総平均値では、実質GDP成長率は2021年10~12月期が前期のマイナス成長から一転プラスに転じ+6.39%のプラス成長、2021年度が+2.72%、2022年度が+3.03%となりました。また、全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)前年比は2021年10~12月期が+0.38%、2021年度が▲0.03%、2022年度が+0.73%となっています。

この調査では、毎年度ごとに、エコノミストの主要項目の毎月の予測結果を評価するとともに、「ESPフォーキャスト調査」の総平均の毎月の結果を評価しています。その順位は40名弱の中で1桁台と上位に入っています。総平均予測は必ず真ん中の順位以上の好成績を残すことになります。これを毎月繰り返すので、総平均予測はかなりの好成績になるわけです。

過去17回の順位の平均は第5位で、実際の結果としても総平均のパフォーマンスが優れていることがわかります。「ESPフォーキャスト調査」の総平均予測も、先行きの景気判断に役立てることができるものと思われます。

約3年半にわたり、毎月、補助信号的役割の身近なデータも活用し、いち早く景気の動きを読者の皆さまに伝える記事を執筆させていただきましたが、私の連載は今回をもって終了となります。長い間ありがとうございました。

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