はじめに
新年を迎え、「今年こそはお金を貯めよう」と考えている方は、多いのではないでしょうか。毎年お金を貯めようと決意するのにお金が貯まらないという人は、さまざまな「貯めワザ」ばかりに目が行き、基本的なことができていないのかもしれません。
働き方が変わったことによる収入減、巣ごもり生活のストレス発散等による支出増など、コロナ禍で変化したことが長く影響している方もいるかもしれません。そのせいでお金が貯まらないと考える方もいるでしょうが、収入も支出も、その時代背景により、付き合い方をアップデートしていかなければなりません。「いつもと同じ」でいるよりも、その時に合わせ柔軟に変化できる方が、家計も生き方もより強くなり、そして充実するのです。
お金を貯めるには「鉄則」を守る
収入や支出に影響を受けやすい時期でも、お金を貯めるために必ず守りたいことがあります。それは「収入の中で支出を収める」ということ。当たり前のことですが、とても大切なこと。お金を貯めることができている家計は、ほとんどが収入の中で支出を収めることができています。
毎月赤字でボーナスで補填している状態でも、「うちは年末の預金残高が昨年より増えていたから大丈夫」と満足されている方を時々見かけます。クレジットカードの利用で支出が分かりにくくなっているけれど、ボーナスで立て直しているという人もいます。そのような方は、今回のコロナの時のようにボーナスの大幅な減額、または不支給という事態になった時、家計破綻に向かってしまいます。そういう意味でも、ボーナスに頼らず、毎月の収入の中でしっかりやりくりすることが大切なのです。
そうできるようになるためには、2つの方法しかありません。収入を増やすこと、支出をコントロールして削減すること。収入を増やすのは容易ではありませんが、支出をコントロールしていくことは誰でもチャレンジできるでしょう。まずは自分のお金についてきちんと把握し、支出にメリハリを付けていくのです。自分はいくら持っているのか、毎月何にいくら使っているのか、大切にしたい支出はどれか、逆に減らしたりなくしてもよい支出はどれか。そういったことを検討しながら、支出を収入の中で収められるようコントロールしていきます。
自分の支出の仕方が分からなければ、一時的にでも記録をしたり、すでに家計簿のアプリなどで記録をしているというのなら、その記録の振り返りをしてみましょう。その上で、私が勧めてる「家計の三分法」である、支出を「消費」「浪費」「投資」の3つのモノサシで測る方法や、単に支出を振り返り、その中で優先順位を検討していくなどすると、支出のコントロールも可能になってくると思います。