はじめに
二人暮らしの適正家賃の目安は?
まずは、「彼がいい家に住みたいという希望が強く、14万円くらいの家に住みたがっています」という部分から。二人で始める新生活が、新しくてきれいで、立地が良くて広さもあって……という住まいだと、気持ちも上がりますよね。
ただし、家賃は家計における大きな固定費となります。一度引越しをすると、礼金や敷金、引っ越し代などまとまった費用が必要になるため、住み替えもかんたんではありません。引越し前に、適正な家賃を考えて、その範囲内で自分たちの優先順位に合った物件を選んでいく必要があります。
では、家賃をどのように考えればいいのでしょうか。まず、家計に占める固定費(家賃、水道光熱費、保険料、通信費など)の合計が家計の50%を超えてしまうと、貯蓄がしにくくなります。「食費やレジャー費などを頑張って節約しているのにお金が貯まらない」という人は、固定費が過剰な傾向にあります。
固定費を手取り月収の50%に抑えるために、家賃はその半分の「手取り月収の25%以内」と考えましょう。お二人の手取り月収は合計40万円ということですから、25%は10万円になります。10万円を一つの基準に、新居を選んでみませんか?
同棲生活のその先を考える
家賃や生活費をどのように設定するのかは、同棲をどのようにとらえているのかによって異なります。単に、「別々に暮らすよりも、二人一緒に暮らした方がいい暮らしができるよね」というのがお互いの目的であれば、家賃14万円の家を選ぶのもありでしょう。二人の収入40万円から家賃14万円を支払い、そこから生活費を出しても黒字になるのであれば、問題ありません。
一方で、同棲生活のその先に、結婚生活や住宅購入などを含めて視野に入れるのであれば話は異なります。家賃や生活費を抑えることで、結婚式の費用がためられる、将来的にマイホームを購入するときの頭金がためられるのですから、ここで無駄使いをしている場合ではありません。
それから、同棲生活を始める際には、礼金や敷金、引っ越し代、家具家電の購入など、大きな支出を伴います。つまり、最初の段階でお互いの貯蓄をある程度取り崩すことになります。それを回収することも考えると、毎月の貯蓄は多いに越したことはありません。