はじめに
今年こそがっちりお金を貯めたい! 家計の見直しに取り組む決意をされている人も多いでしょう。とはいえ、どうやって家計を見直せばよいのか、悩んでいる人は少なくないのではないでしょうか。
そんな皆さんにおすすめしたいのが、家計の支出にひそんでいる「固定費」の見直しです。固定費とは何なのか? 見直すメリットとは? 具体的な削減方法とは? わかりやすく解説していきましょう。
家計の支出には変動費と固定費がある
家計の支出には大きく分けて、「変動費」と「固定費」の2種類があります。それぞれ支出の特徴や費目が異なります。
変動費とは、毎月の金額が一定していない支出をいいます。
<変動費の主な費目>
・食費
・日用品費
・衣服費
・交際費
・レジャー費
など
一方、固定費とは、毎月の金額がだいだい一定している支出をさします。
<固定費の主な費目>
・光熱費(電気代・ガス代)
・生命保険料
・通信費(スマホ代、インターネット接続料金など)
・住居費(家賃・住宅ローン)
・自動車関連費(駐車場代、自動車ローン、自動車保険料、車検代、自動車税など)
・水道費
など
まずは家計の支出において、変動費や固定費が毎月いくらかかっているのか、把握することから始めてみましょう。
なぜ固定費の見直しが必要?
毎月の家計の支出額が把握できたら、いよいよ支出を減らしていきましょう。その際にぜひ心得ておきたいのは、「支出の削減は固定費から始める」ということです。
なぜなら、変動費の節約は大変な割に、効果は低いからです。例えば食費の場合、1円でも安い品物を買い求めるために、あちこちのスーパーに移動するなど、手間ひまがかかります。こういった負担がかかる節約は結局長続きしません。
一方、固定費の場合だと、一度見直せば、その節約効果が高いだけでなく、その後も自動的に節約効果が続いていくメリットがあります。
効果的かつストレスのない節約をするなら、固定費の見直しから行いましょう。一度見直したら、あとはほったらかしでOK。自動的に節約モードに入り、節約効果は続いていきます。
節約効果大!固定費削減の超実践術とは?
では、固定費の見直しは具体的にどのように実行すればよいのでしょうか? 節約効果の高い費目ごとに詳しく紹介します。
■光熱費(電気代・ガス代)
電力会社・ガス会社の契約プランを見直して、プランを乗り換えることも検討してみましょう。
各電力会社やガス会社のプランを見てみると、自分や家族のライフスタイルに合わせてお得なプランを選べて、電気代・ガス代を削減できます。電気代の見直しサイトや比較サイトで料金のシミュレーションをしてみると参考になります。
ちなみに、東京ガスにて電気代・ガス代をまとめたプランに乗り換えた人に聞いてみると、月額3,000円程度、年額3万6,000円ほどの節約に成功できているそうです。
■生命保険料
生命保険料は削減しやすい固定費の一つといえます。
生命保険をよく見直してみると、「必要以上の大型保障が設定されている」「不要な特約が複数付加されている」といったケースがあり得ます。自分や家族にとって必要な保障だけ残して、不要な保障や特約をカットすることで、生命保険料を抑えましょう。
また、貯蓄性のある保険料の高い終身保険に加入しているのであれば、思い切って解約して、死亡保障を格安で確保できる「収入保障保険」に乗り換えるのもひとつの手です。
見直し方次第では、生命保険料を月額5,000円~1万円、年額で6万円~12万円程度の削減も可能です。
■通信費
「スマホ料金やインターネット接続料金など通信費がかかりすぎてなんとかしたい……」と悩む人が増えています。そんな通信費の削減ができれば、その節約効果は計り知れません。
スマホ料金の削減には、いくつか選択肢があります。
まず、大手キャリアから格安SIMへの乗り換える方法です。例えばスマホ1台で月額5,000円~1万円台程度かかっていた料金が、格安SIMに乗り換えることで料金を半額程度まで削減できます。
ただ、「スマホの乗り換えやデータ移行の手続きがめんどうくさい……」という人は、契約プランの変更を検討しましょう。スマホショップを訪れて、適切なデータ容量の契約になっているか、不要なオプションがついているか、担当の店員と一緒に確認しましょう。
実は意外とテータ容量を使っていないケースはあり得ますので、その場合は定額制のコースを低いプランに切り替えましょう。また、不要なオプションを思い切って解除することで料金を削減するのもひとつの方法です。
■住居費(家賃・住宅ローン)
賃貸物件に住んでいる場合は、家賃が安く、なおかつ礼金なしの物件に引っ越すことを検討してみましょう。仮に引っ越すことで家賃を月額1万円下げられたら、年額12万円もの節約となります。
一方、持ち家物件の場合、毎月の返済額の支払いが厳しいのであれば、借入先の金融機関に今後の住宅ローンの返済計画について相談してみるのもひとつの方法です。金融機関の担当者も気軽に相談に応じてくれるケースが多いので、まずは金融機関に問い合わせてみましょう。
■自動車関連費
自分が住んでいる地域が電車・バスなど公共交通機関が発達しているところなら、節約を徹底して優先するのであれば、いっそのこと「車を持たない」生活を送ることを検討してみてもいいかもしれません。
車を手放すことで、駐車場代や自動車ローン、自動車保険料、車検代、自動車税、ガソリン代といった費用が一気になくなります。ケースバイケースになりますが、年間でおおよそ20万円~50万円もの節約は難しくないと思われます。
もしいざというときに車を使いたい場合は、カーシェアリングまたはレンタカーを利用すれば、必要な時間だけ低いコストで利用できます。
■水道費
水道費を抑えたいなら、節水シャワーヘッドへの切り替えや節水コマの取り付けは効果的です。
実際に私は「これはすぐにできそう!」と思い実行してみたところ、月額2,000円程度、年額で1万2,000円ほどの節約ができています。少額の節約だからといって決してあなどれませんよ。
さて、あなたに合う固定費の削減方法は見つかりましたか? 善は急げです。自分がすぐにできそうな方法があればためらわず実行してみましょう!