はじめに

個人が新興国に投資する必要性はないのかも知れない

日々、深刻化しているウクライナ情勢も、新興国投資に大きな影響を及ぼしています。特にロシア。ウクライナ侵攻によって、特に西側諸国を中心にしてロシアに対する経済制裁を加えたことにより、ロシアルーブルは他国の通貨に対して暴落状態にあります。

ウクライナ問題が深刻化する前、ロシアルーブルの対円レートは、1ロシアルーブル=1.65円前後だったのが、ウクライナ侵攻が行われた後、一時は1ロシアルーブル=0.8円程度まで下落しました。ロシアルーブルの価値が半減したことになります。

加えてロシアの株価指数も、昨年10月につけた水準から半値まで急落した後、取引停止状態が続いています。

ロシアの例からも分かるように、新興国投資にはさまざまなリスクがあります。高い経済成長率が期待できる反面、経済基盤が脆弱なので経済混乱、金融不安が生じやすいですし、インフレによる通貨価値の下落リスクもあります。ロシアのウクライナ侵攻に見られるような戦争リスクも無視できません。

ちなみに現状、ロシア株に投資する投資信託は、基本的にすべて追加購入も解約もできない状態になっています。

こうしたリスクを考慮すると、新興国投資はポートフォリオのメインにはなりえません。というよりも、筆者は個人が手を出すのは極めてリスクが高いという認識です。

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