はじめに

教養②:自分の「可処分所得」を知っておく

——「可処分所得」とは何でしょうか?

処分可能、つまり自由に使うことができるお金のことです。一般的には「手取り金額」のことを指すことが多いのですが、私の考えでは、少し違います。「可処分所得」とは、「手取り金額」から、毎月必ずかかる「固定支出」を差し引いたものであるべきです。

——それは一体なぜでしょうか?

自由に使えるお金の中に、家賃や保険料など毎月かかる支出が含まれていると、当然ですが使いすぎるとマイナスになり、貯金を切り崩すことになってしまいます。はじめから引いておけば、それ以上使う心配もなくなりますよね。この「可処分所得」以上にお金を使わない生活をすれば貯金が増え、逆に支出が「可処分所得」を超えれば貯金が減るというわけです。

チェック
「可処分所得」=「手取り金額」―「固定支出」

教養③:お金の使い方には3種類ある

——これは一体、どういうことでしょうか?

お金の使い方には「消費」「投資」「浪費」の3種類があると言えます。消費は、毎日を生きていくうえで欠かせないもの。投資は、払った以上にリターンが得られるもの。自分のスキルやキャリアアップのための自己投資も含まれます。浪費は、いわば必要のないもの。「買ってはいけないもの」と言い換えることができます。

——消費と浪費。なかなか線引きが難しいようにも思えますが

まずはとにかく、消費に慣れることが大切です。どのように生活をすれば、毎月の消費が使っていい金額におさまるのか。その感覚をつかむことで、浪費も抑えられるようになります。そして、ライバルとの差をつけるために、将来のための自己投資も意識するようにしたいですね。自分で稼いだお金だから、自由に使おうと思えば使えます。しかしそれでは、いつまでたっても給与や貯金額に縛られた生活を抜け出せません。

チェック
「消費」「投資」「浪費」の違いを理解しておきましょう。

教養④:預金通帳は、お金の通信簿

自分の生活が上手くいっているのかを知るために、預金通帳をよく見てください。残高が増えていれば貯蓄できているわけですが、これだけでは意味がありません。よく見てほしいのは、毎月の支出の日付です。

例えば家賃。支払いが遅れるのは言語道断ですが、給料日だったり月末だったり、バラバラだと黄信号です。お金の管理ができていない状態だと思ってください。理想は毎月の支払いを月はじめや給料日に振り込むこと。さらに、設定した額を貯金口座に振り込むことができればベストと言えます。

チェック
預金通帳は支払いの「日付」を見て自己管理しましょう。


お金を貯めるためには、転職して年収アップよりも、副業をはじめるよりも、まずは支出を理解することだということがよくわかりました。

残りの「お金の教養」は後編でご紹介します。

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