はじめに
かつては1試合数千万の時代もあった……
ーー有名なスター選手になるといくら稼げるのですか?
いやー想像もつかないです! 雲の上の話なので(笑)。先輩に聞いた話だと、景気がいいときは1試合に何千万円だったらしいですよ。
ここ15年の話ですね。今はたぶんケタがひとつ違って、よくても1試合に数百万円とか。あと、男子と女子で少し稼ぎ方が違うんですよ。プロレスって男子のイメージが強いと思います。でもそのかわり男子はトップまで上り詰めないと苦しいです。
私たちのような「そこそこレベル」では、たぶんグッズが売れるぶん女子のほうが稼ぎやすいですね。
ーープロレス全盛期から時代がかわって、稼ぎ方も変化したのでしょうか?
変化はあると思います。昔はやっぱり名前のブランドがすべてだったじゃないですか。誰でもわかるようなスター選手がいましたから。だけど今は「じゃあその人が何人お客さんを呼べるのか?」が大事です。
たとえ名前があっても必ず50人が来るかといったら……これが来ないんですよね。それよりも名前がなくても友達がいっぱい来てくれる人のほうが重宝されます。
昔はみっちり特訓して基準を満たした人しか出しませんよ!ということが多かったみたいですが、今はちょっとの練習でも「100人呼べるの?じゃあメインにしますよ」みたいなことがありえます。それが必ずしも良いことじゃないとは思いますが。
ーー個人の収入を上げるにはどうしたらいいのでしょう?
人気商売なので「自分の商品価値」を高めることが大事です。
例えば単純にプロレスが強いこともそうですし、キャリア、体が大きい、スタイルがいい、キャラクターが面白い、決め技がかっこいい、なんでもいいんです。
当たり前の話ですが、ファンの人に注目してもらって、そこから応援してもらうことが大事なので。自分を磨く、みたいなことですかね。これがなかなか難しいんですよね。