はじめに
情報が多いと人は集中できなくなる
次に、「2.散漫癖」です。
選択肢や情報が多いと、注意が散漫になって結局大切なことが何かわからなくなってしまうことを言います。先ほどのスマホやSNSはもとより、世の中にはあふれ出るほどの情報や選択肢があります。
読みかけの本が複数あるのに、「あれもいいね、これもいいね」とさらにAmazonでポチっと新しい本を買う始末。会議に出て発言内容をメモしているとすべてが重要そうに見えてきて、結局、大切なポイントがわからずじまい。転職先の条件を考える際や、買い物をする際なども同様で、情報や選択肢が多いと、注意が散漫になり、どれが大事なのかわからなくなってしまいます。
オランダのラドバウド大学の心理学者ダイクスターハウス氏の実験では、情報過多により人は混乱することが実証されています。多くの情報をインプットすることで細かい情報に意識がいってしまい、小さな欠点やマイナス要因が大きな問題のように見えてしまうそうです。そのため、ものごとをシンプルに考えられなくなってしまうのです。
情報が多いほど、人は合理的に判断できなくなるとの実験結果は、散漫癖によって頭の中のよはくがなくなっていくことを裏付けているかのようです(『最先端研究で導きだされた「考えすぎない」人の考え方』堀田秀吾著/サンクチュアリ出版)。