はじめに
「やりたいこと」なんて、別になくてもいい
たまに、「転職を考えているけれど、特にやりたいことは何もない」と悩む人がいます。
何か特別な「やりたいこと」がないと、転職はできないのでしょうか?
私は、そうは思いません。転職を考える理由は、「今いる、嫌な環境から逃げたい」でも別にいいし、「年収を上げたい」でも構いません。
ほとんどの人にとって、本音はそんなものだと思います。
転職活動を始める時、「やりたいこと」がはじめから明確に決まっている人の方が、実は少ないのではないでしょうか。
具体的に「やりたい仕事」がなくても、「手に入れたい環境」「なりたい自分」は、誰だって何となくはあるはずです(それさえも何も思い浮かばないのであれば、今いる場所が十分に幸せだということなので、転職をする必要はないと思います)。
「残業が少ない会社に行きたい」「人間関係が良好で、上司が職場で怒鳴ったりしない環境に行きたい」「リモートワークで働きたい」「年収1000万円以上稼ぎたい」など、何でもいいのです。ある意味、それが、あなたの「やりたいこと」です。
でも、その場合、どうやって職種や業種を選んだらいいの? と思う人もいるでしょう。
業界やポジションにこだわりがない場合は、求める諸々の条件を満たしつつ、「自分の過去の経験や所有スキルで現実的に狙えそうなポジション」を探せばいいと思います。
そして、「自分には特に何のスキルもない」と、あまり深刻に悩むのもやめましょう。
ほとんどの人には、そんなに超強力なスキルはありません。
しかし、過去3年、5年と積み重ねてきた仕事の中には、「売りになるもの」がきっとあります。今まで真剣に仕事に取り組んできた人であれば、転職活動では、必ずどこかに「評価してくれる人」がいます。
それを見つけに行く前に、「自分には何もない」とネガティブな思考になっても、何もいいことはありません。
今の時点で「転職できる自信」がないとしても、同時に、「転職できない根拠」も、これといって何もないのだから、必要以上に気にしない方がいいです。
転職できるかどうかは、やってみないとわかりません。
自分の過去の経験・スキルを生かした、具体的な「求人の探し方」は、この先の物語の中で書いていきます。