はじめに

素材と技術に自信あり! 高級店の儲け方

続いて、素材に徹底的にこだわった高級志向のラーメン屋で考えてみましょう。高級地鶏やブランド豚を使い、有名ガイドブックの星を獲得するような名店です。

こちらは、もともと和食やフレンチの料理人だった人が転身して、店主になることも珍しくありません。長年の経験で培った技術と食材の目利きを応用し、大衆店とは一線を画したラーメンを提供します。

それぞれ店によって作るラーメンはまったく違います。共通するのは、使っている素材の産地やブランドを前面に押し出し、高級感を感じさせる1杯になっていることです。トリュフや和牛を使ったラーメンもあります。品質が高いのは商品にとどまらず、内装や器も美しく統一感があり、隙のない店舗になっているパターンが多いです。

トータルで普通のラーメン屋と違うことを明らかにしている店が多いので、値段も高めに設定されています。追加トッピングをしなくても1杯1000円を超えることは珍しくなく、1500円の商品もあります。「1000円の壁」を打ち破る新しい時代のラーメンといえるでしょう。

こちらも、高級素材を使うため、原価率は高くなっていると考えられます。二郎系ではボリュームとコストパフォーマンスで行列を作っていますが、こちらは高級感と品質の高さを集客につなげています。

価格は二郎系より高いため、原価率が同じであっても、1杯あたりの利幅は大きくなります。店によって異なるものの、二郎系よりは来客が少なくても利益を残しやすい設計になっていることが多いでしょう。

89ページより

[PR]NISAやiDeCoの次は何やる?お金の専門家が教える、今実践すべきマネー対策をご紹介