はじめに

インフレ加速、金融引き締め、ウクライナ危機、景気後退懸念、コロナという先行き不安の中で、どう投資先を選ぶべきか頭を悩ませている方もいらっしゃると思います。

そんななか、比較的高い利回りの収入を狙いたい=インカムゲインを得られる投資対象を検討するなら、株式を持っているだけで高い利益が得られる「高配当株」が候補に挙がることでしょう。しかし、個別銘柄を選ぶのはハードルが高い、決算など見るべきものも多い、銘柄によっては投資資金が足りない……と躊躇するのであれば、高配当株に分散投資できる上場投資信託(ETF)から始めてみてはいかがでしょうか?


ETFを選ぶときは商品内容に注目

流動性、利回り、運用コストを考えるべきですが、その点も踏まえて、高利回り銘柄に、分散投資できるような高配当ETFを今回は紹介します。

高配当のETFは、今ならアメリカのETFを個人的にはおすすめします。上半期に米市場が下落したことにより、コスト面でメリットがあるためです。ただ、米国株はハードルが高い……という方のために、高配当御三家といえるアメリカのETF3銘柄に加えて、日本の高配当ETFもご紹介します。

(1)VYM

VYM:バンガード・ハイディビデンド・イールドETF(Vanguard High Dividend Yield ETF)は、米国の大型株を中心に予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄で構成されるFTSEハイデ ィビデンド・イールド指数に連動する投資成果を目的とするETFです。

予想配当利回りが市場平均を上回る、つまり配当利回りの高い銘柄約400銘柄に分散投資できて、銘柄数も多いため分散投資の効果が期待出来るところが利点だと言えます。金融や生活必需品、ヘルスケアなどが組み入れられている銘柄では上位セクターとなっています。景気に左右されにくく、株価や需要が安定しているセクターが中心というのも安心感があり、今後も安定配当が見込めるでしょう。

年間の保有コストである経費率も高配当ETFの中では最も低い水準で0.06%となっています。また、VYMの直近配当利回りは3.34%と、VYMが目処にしている利回りの3%を超えてきているのも魅力です。

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