はじめに
分散しながらも無理なくレバレッジ
自分の感情と逆の行動をとることは、心理的に大きな負荷がかかります。株価が大きく下がった時の「もしかしたらもっと下がるかもしれない」と思いつつ、度を超える金額で一気に投資してしまうと、せっかく安く買えたとしても、すぐに売りたくなってしまう心理状態に陥りやすいのです。
長く保有しても心理的にストレスにならないように、富裕層は「一発勝負」という感覚のみで、せっかくのチャンスを短期売買の薄い利益で終わらせてしまうことはありません。適度な金額であればより長く保有しやすく、その分冷静に利益を出しやすくなるのです。
場合によっては、指数先物やFX・CFDなどの証拠金取引で、適度なレバレッジをかけて、より効率的に運用することもあります。自分にあっているか、自分が活用できるのか、それが重要な点です。
また、ローンを組むことで、実物の不動産を新規に取得したり、保有物件を増やしたりすることもあります。金融が大ダメージを受けたリーマンショックなどでは厳しかったとしても、コロナショックでは不動産を取得するかたもいらっしゃいました。
「あの時相場が動いた」と振返るチャンス
株式相場において、大きなチャンスは5年に1回くらい訪れる傾向にありますし、小さなチャンスは1年に2回くらいはあるものです。将来を予測することは不可能ですが、過去にさかのぼり、似たような事例から将来の投資判断の参考にすることは可能です。
アメリカの作家マーク・トウェインによるとされる「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」という言葉があります。富裕層はよく歴史や過去の相場を分析していますし、安く買って高く売れば儲かることを知っています。
相場の将来を予測することも、ビジネスの新規事業で利益を出すことにおいても、「未来のことは誰もわからない」ということは共通していますが、ギャンブルではありません。適度なリスク管理のもと、勝率が60~70%程度見込めるような局面ではチャンスを活かそうとする、だからこそ富裕層なのでしょう。