はじめに
個人年金保険は受取総額の多い受け取り方を選ぶ
続いて、個人年金保険の受け取り方法について考えていきましょう。生命保険会社からの個人年金保険は550万円で、60歳で一時払いをするか、年金形式で受け取るかでしたね。そして60歳から65歳まで受け取り年齢の変更が可能ということでした。
現在加入中の個人年金の詳細が分からないため、一般的なお話をさせていただきます。一般的には、60歳で一括受け取りをするよりも、10年確定年金のように、数年間に分割して受け取った方が保険会社で運用を続ける期間が長くなるため、受取総額は大きくなります。例えば、60歳で一括受け取りをすると520万円の受け取りになるところ、60歳から10年間かけて受け取る場合には、55万円×10年間=550万円が支払われるといった感じです。この辺りの金額はあくまでも一例なので、詳しくは加入している保険会社にお問い合わせ下さい。
どちらの受け取り方法を選ぶかで、税金のかかり方も違います。
ここでは税金についての解説や計算はおこないませんが、かかる税金の差で決めるよりも、受取総額の違いに注目してみましょう。一時金で受け取って運用で増やすというのでない限り、年金形式で受け取って受取総額が増えるなら、そこがメリットになりそうです。
公的年金の繰り下げ受給で長生きに備えましょう
ご相談者さんの場合、退職後もすぐに再任用で働くつもりということですし、ここまで触れてきた退職金や企業型確定拠出年金、個人年金など当面の生活費を確保できるめどがついています。このほかにも、財形年金貯蓄が500万円ありますね。
残る不安があるとすれば、何歳まで生きるのか、長生きした場合に老後資金は足りるのか、ということになるのではないでしょうか。
そこでお勧めしたいのが、公的年金の繰り下げ受給です。繰り下げ受給とは、公的年金の受け取り開始を70歳や75歳などあと倒しにすることで年金受給額を増やすことができます。70歳まで繰り下げると42%、75歳まで繰り下げると84%年金額を増やせるので、併せて検討してみましょう。
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