はじめに

費目ごとの金額バランスに不正解はない

現在の家計を拝見し、最初に思ったことは「堅実な家計」ということ。手取り月収60万円のうち、毎月24万円を貯蓄しており、通信費もスマホ2台とWi-Fiで8,000円であれば、見直しもしていると思われますし、水道光熱費も、昨今の高騰具合を考えれば抑えられている金額です。

食費や交際費が突出して高く危機感をお持ちとのことですが、共働きのご夫婦2人世帯では、決して高すぎではありません。お小遣いも少な目ですしね。まったく貯められないのに、この金額を使っていたらNGですが、きちんと貯めた上で、お金をかけなくても良いところは抑え、かけたいところに使えている、メリハリのあるお金の使い方ができています。費目ごとの金額バランスは、人それぞれで不正解はありません。大切なのは、今後のライフプランを叶えるための貯蓄と備えができていること。それができていれば、どうお金を使っても問題ないのです。

環境が変われば「どの費目にお金をかけたいか」の価値観が変わりますので、バランスも自然に変わります。いつでも、家族でお金を使う優先順位を話し合いながら、バランスを決めてくださいね。

次に、お子様が生まれたあとのお金の使い方を考えていくために、資産推移をシミュレーションしましょう。

今後の資産はどう動く?シミュレーションの結果は?

まもなく第1子が、そして3年後に第2子が生まれ、5年後にマイホームを購入。現在と同じ水準で生活費がかかったと仮定して(子どもの成長とインフレを考慮し年2%ずつ増)、資産推移を予測してみましょう。2度の出産費用や赤ちゃんグッズなどにかかるお金は、それぞれ50万円とし、子どもたちは中学まで公立、高校以降私立としています。保険については、検討されている4つの契約をしたものとして試算しました。また、ご相談者様の年収については、7年目までぐんと増え、その後はゆるやかに上昇する、妻の年収は、第2子が小学校に入った年から育休前の水準に戻るとしています。児童手当は、所得上限限度額にかかりそうな8年目以降、考慮していません。

マイホームは7年目(第1子年長時)に購入と仮定。物件価格4,000万円、頭金として1,100万円(+諸費用400万円)、借入金額は2,900万円、金利1.5%の25年返済(60歳完済)で計算したところ、毎月の返済額は11万6,000円となりました。住宅ローン控除は考慮していません。27年目にリフォーム代として500万円計上しています。

なお、妻の奨学金は2年目に全額返済をしております。第1種で無利息ではありますが、今後住宅ローンの借り入れも見据え、早いうちに全額返済しておくことをおすすめします。何かの誤りで滞納履歴などが付いてしまうと、妻名義のローン契約がしづらくなることもあり得ます。

それでは、ご相談者様が60歳になるまでの、収入と支出、資産の推移をみてみましょう。

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今後、ご相談者様の収入がぐんと増えることから、7年目にマイホームの頭金と諸費用を払った直後の資産総額は2,000万円超。その後順調に資産を伸ばし、赤字の年は一度もない予定です。

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