はじめに
これから数年は資産を減らさないことを目標に
障害年金の見込み額は月14万5,000円。障害年金は非課税なので、この金額をそのまま受け取れます。これに妻の月収手取り20万円を足すと34万5,000円。現在の生活費は月32万3,000円ですから、支出が増えなければ生活は成り立ちます。しかし、これまでのように毎月7万7,000円の貯蓄はできなくなります。
世帯のボーナスの手取りは74万円。相談者様の分が含まれているとすると、妻だけが就労することになった場合はいくらになるのでしょうか。現在はボーナスを全額貯蓄に回しています。できれば続けたいところですが、これからお子様も成長していきますし、何か不意の出費があるかもしれません。貯蓄はできなくても、年間の収入で年間の支出をまかない、金融資産を減らさないことを、これから数年間の目標とします。
子の高校卒業後は障害年金が減額する。学費はどうなる?
変化が訪れるのは、まず長女が高校を卒業した時です。障害年金は年間では174万円(14万5,000円×12か月)です。この内訳を確認してください。お子様が2人いるので、多分、障害基礎年金+障害厚生年金+子の加算2人分と推測します。子の加算は高校3年生までの子どもがいる場合に付き、子ども2人までは1人につき22万3,800円(平成4年度の年額)です。これは、高校を卒業後は停止になります。つまり、長女の高校卒業時に1人分、長男の高校卒業時にもう1人分が減って加算はなくなります。その後は、子の加算分の年額44万7,600円が減った障害年金を受け取ることになります。減るのは月額に換算すると4万円弱です。教育費として現在月7万6,000円を支出しているので、これがなくなるなら相殺できます。
お子様の進路は、自宅から通える大学のみとなっています。親として学費は出すけれど、それ以外はアルバイトなどで自立するよう伝えておいた方がよいかもしれません。
学費については、私立大学の文系なら4年で350~500万円程度。2人分で1,000万円弱ですから、貯蓄から出せます。学費が高い理系であっても医学部や歯学部でなければ、4年で1人600~800万円として2人で1,200~1600万円。2,000万円以上の老後資金が残ります。