はじめに

教育費と住宅ローンのダブルパンチが重なる生活をイメージしよう

相談者の家計の中で不安要因は、今後引っ越しした後に増加が見込まれる住宅費と教育費の2つの費用です。通常、子育て世帯が順調に貯蓄できるのは子どもが小学生までですが、中学受験すると考えるとその時期が前倒しとなります。

日本政策金融公庫の教育費負担の実態調査を見てみると、高校から大学へ進学した場合の費用は一人あたり942万円かかるそうです。教育費を、現時点での貯蓄総額2,000万円と投資総額1,800万円など、すでにある資産から支出して貯蓄を継続するのか、それとも貯蓄資産を温存して月々の収入の中から支出するのかを考えておきましょう。

持ち家にかかる費用は住宅ローンだけでなく、火災保険や地震保険、固定資産税など多岐にわたります。来年、分譲マンションに引っ越したあとの住宅取得にかかる諸費用と引っ越し代を考えれば、住宅費の増加は年間100万円以上。子どもが4歳ですから、小学校高学年になるまでの6年間で子どもの教育費を準備しつつ、住宅取得の費用というダブルパンチに家計が耐えられるよう、まずは家計を整理しましょう。私立受験のための費用や私立中学の費用への公的支援はありません。まずは、来年引っ越し後の家計が落ち着いてから、月々「いくら」「何のために」貯蓄に充てられるのかを算出しましょう。

老後資金の準備は長期が基本

既に行っている投資方法はジュニアNISAとつみたてNISAということですが、今後の貯蓄方法のひとつとして、確定拠出年金をぜひ組み入れてみましょう。確定拠出年金を利用する最大の目的は老後資金のためです。

勤務先に企業年金などがない厚生年金の被保険者の場合には、月2万3,000円を拠出できます。拠出限度額については、勤務状況によって異なりますので、厚生労働省のウェブサイトで、限度額を知っておきましょう。2022年10月から企業型確定拠出年金については改正もありますので、勤務先ごとの加入できる制度を確認してみてください。

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