はじめに
今後保有したい金融商品で「積立型保険商品(生保・損保)」と答えた人の割合は?
A)貯蓄100万円未満(貯蓄0の人を除く)の人…4.9%
B)貯蓄500~700万円未満の人…8.5%★
C)貯蓄3000万円以上の人…4.7%
「積立型保険商品(生保・損保)」を保有したいと答えた人の場合も、「貯蓄100万円未満の人(4.9%)」や「貯蓄3000万円以上の人(4.7%)」よりも、「貯蓄500~700万円の人(8.5%)」の方が、割合が高いという結果でした。
「個人年金保険」と「積立型保険商品」は、ともに貯蓄型の保険です。株式は怖いけれど、預貯金では超低金利でなかなか増えないと感じる人が検討することが多いでしょう。保険機能(万一のときに保険金が出るなど)もあるため、いわば、保険と貯蓄のセット商品というところに、魅力を感じる人もいるようです。
貯蓄が少ない人は、「保険」という新しい方法で増やすよりも、まずは身近な預貯金でお金を増やしたいと考えるでしょう。また、貯蓄3000万円以上と貯蓄がたくさんある人は、保険は別の方法で加入しており、資産を増やすためには、リスクを取って株や投資信託などに投資したほうが効率的だと考えているのかもしれません。
貯蓄500~700万円と、資産が増えてきた人にとって、保険と貯蓄のセット商品は魅力的に感じるのでしょう。
ただし、貯蓄性保険は、超低金利の今は、その低い金利が長期間続いてしまうので、お金を増やす目的であれば別の手段をおすすめします。また、中途解約をすると大きく元本割れする可能性があるため、長期でマネープランを立ててから検討する必要があります。
貯蓄が少し増えてきたからこそ、気になりがちな「貯蓄性保険」ですが、デメリットも理解をしたうえで、検討する必要があります。
貯蓄があればあるほど、資産がさらに増える流れ?
先ほどの結果では、「貯蓄100万円未満の人」は預貯金を、「貯蓄500~700万円未満の人」は貯蓄型の保険を、「貯蓄3000万円以上の人」は株や株に投資するタイプの投資信託を検討する傾向が、比較的あることがわかりました。
株式や株に投資するタイプの投資信託は、リスクはありますが、大きく増やせる可能性もあります。
株に投資するには、数万円~数十万円、さらに投資先を分散させるためには100万円以上の大きなお金が必要ですが、株に投資するタイプの投資信託なら、金融機関によっては月100円からでも積み立てができます。貯蓄が3000万円以上なくても、月々の100円からの投資資金であれば、誰でも今すぐ始められるでしょう。
元本保証ではないため、一時的に元本割れをする場合もありますが、積み立てによってどのような資産の増減があるのか、世の中のニュースにどんなふうに連動しているか、ということも、実際に投資をすることで身をもって感じることができます。
金融リテラシーを身につけることにもつながりますので、貯蓄が少ないという人でも、まずは投資信託の積み立てを超少額で体験してみるのも一つの手でしょう。相場は上がり下がりの波がありますので、短期的に結果を求めず、5年、10年と長く続けることで、経験値をあげられ、資産形成につなげるきっかけの一つになると思います。貯蓄がたくさんある人、資産を増やせる人のマインドを少し理解することにもつながります。