台風21号が日本列島を襲った先週末。スーパー大手のイオンが“ある商品”の販促キャンペーンを実施しました。その商品とは、あつあつホクホクの「コロッケ」です。

「台風の日にはコロッケを食べる」というインターネット上の風習に便乗した、この企画。はたして、売れ行きはどうだったのか。そして、今後も続くのでしょうか。


生産量を通常の1.5倍に

総合スーパーの「イオン」「イオンスタイル」を展開しているイオンリテールは、10月21~24日の4日間、本州と四国の約400店舗で「台風にはコロッケ!」というキャンペーンを実施しました。

台風コロッケ
イオンの総菜売り場には「台風接近中」のポップ広告が…

10月21日といえば、超大型で非常に強い勢力の台風21号が日本列島に接近した日。同社では、店舗内の総菜コーナーに「台風接近中」というのぼりやポップ広告を掲げて、コロッケの生産量を通常の1.5倍に増やして販売したのです。

気になる売れ行きですが、イオンリテールの広報担当者によると、「販売のピークとなった21日と22日は、対象店舗全体でコロッケの売り上げが昨年の同じ週の土日に比べて5割増になりました。多くの店舗で、想定していたよりも早い時間に売り切れました」とのこと。思惑を上回る成果が上がったようです。

企画の発端は台風18号

イオンリテールが「台風コロッケ」のキャンペーンを実施したのは、今回が初めて。きっかけとなったのは、今年9月に日本列島を縦断した台風18号だったといいます。台風の上陸前、イオンの一部店舗でコロッケが完売する事態になったのです。

なぜ、台風の接近でコロッケの売り上げが伸びたのでしょうか。その理由を探るには、「台風コロッケ」の由来をひも解く必要があります。

このネット上の風習が生まれたのは、2001年8月にインターネット掲示板の「2ちゃんねる」に書き込まれた、1つの投稿が発端だといわれています。台風11号の上陸を実況するスレッドにおいて、「念のため、コロッケを16個買ってきました。もう3個食べてしまいました」という書き込みがありました。

この台風は全国で死者6人、負傷者29人を出すほどの強い勢力で、実況スレッドにもいつもと違う緊張感が漂っていました。そこに降って湧いたのが、前述のコロッケの書き込みだったのです。何ともゆる~いその内容に多くのネットユーザーが反応し、それ以来、「台風の日にはコロッケを買う」という風習がネット上で広がりました。