はじめに

寒い季節に食べたくなる、温かいスープ。その中でも人気なのが野菜たっぷりの「ミネストローネ」ではないでしょうか。

イタリア生まれのこのスープは「具沢山のスープ」という意味があるそうで、旬の野菜や冷蔵庫のあまり野菜など何でも入れることが出来ます。体に優しく美味しいので、日本でもとても人気がありますね。

多くの方は、ミネストローネと聞いて“具沢山のサラッとしたコンソメ味のトマトスープ”をイメージされるのではないでしょうか?今日ご紹介するレシピは、日本で一般的に知られているミネストローネとは少し違います。以前イタリアで食べたミネストローネに感動し、それを日本の食材で家庭用にとアレンジしたレシピです。野菜はとろとろ、コクたっぷりの濃厚スープです。

基本の野菜を使えば、実はトマトも入れなくてもOK。“コンソメ味のサラッとしたトマトスープ”という概念が覆るような、主食として食べたい「絶品!ミネストローネ」ぜひ一度お試し下さい。


「絶品!ミネストローネ」材料(4~6人分)

【必ず入れる食材】

材料 分量
玉ねぎ(中) 1個
人参 1/2個本
セロリ 1/2本
にんにく 1片
*ベーコン 85g

【好みの野菜】

材料 分量
旬野菜や冷蔵庫の残り物など 合わせて約500g

【その他】

材料 分量
オリーブオイル 大さじ1
4つまみ

*ベーコンはスライス、ブロック、生(パンチェッタ等)お好みで。ベーコン以外に、塩をまぶした鶏肉や豚バラ肉も◎。
(今回は【好みの野菜】にトマト、じゃがいも、茹で大豆、いんげんを使いました。)

「絶品!ミネストローネ」作り方

下準備
・にんにくの皮をむいて縦半分に切っておく。

作り方
1. 食材の皮やヘタを取り全て約1~1.5㎝の角切りにし、固い食材と柔らかい食材に分ける。

2. 鍋にオリーブオイルとにんにくを弱火で熱し、にんにくの香りが立ってきたら固い食材とベーコンを加え塩2つまみを振って弱めの中火~中火で炒める。

3. 野菜の旨味が鍋底に付くまで、時折全体を混ぜながらじっくり炒める。

4. 鍋底に旨味が付いたのを確認したら、柔らかい食材と塩2つまみを加えて全体に炒め合わせる。ひたひたの水を加えて強火にし、煮立ったら弱火で約1時間煮込む。

煮詰まってきたら水を少量加えながら、常に具にひたひたに水がかぶるようにする。

調味料は塩だけです。それでもじっくり煮込むことで旨味が凝縮され、濃厚な具沢山ミネストローネに。
しっかり煮込んで野菜をくたくたにするのが、本場イタリアで出会ったミネストローネに近い味わいになります。スープというより、まるで濃厚な煮込み料理。
好みでパセリやパルメザンチーズを掛けて、お召し上がりくださいね。

材料について

【好みの野菜】の例:
ボリュームを出すなら:茹で豆、じゃがいも、さつまいも、いんげん、等
日本の食材:大根、かぶ、春菊、里芋、白菜、白ねぎ、れんこん等
その他:トマト、ほうれん草、きのこ、キャベツ等

「固い食材」:しっかり炒めてから煮込むことで味がしみやすいものです。
「柔らかい食材」:きのこ類、トマト、ほうれん草等、炒めず煮込んでも味が染みる食材です。
深く考えず、触って固いか柔らかいかで判断しても大丈夫です。 

「絶品!ミネストローネ」を美味しく作るポイント

・ひとつまみは、親指、人差し指、中指の3本の指でつまんだ量です。
・茹で豆は、「固い食材」と同じタイミングで加えて味を染み込ませます。
・鍋底に野菜の旨味がくっつくまで炒めてから、水を加えて伸ばすのが最大のポイントです。凝縮された旨味でコクの深いスープが出来上がります。黒く焦がさないよう、火加減を調整してくださいね。
・【好みの野菜】を加えず、【必ず入れる食材】の量を増やして作ることも出来ます。

【調理時間】35分(煮込み時間を除く)

レシピ/ 大西 麻子
自然豊かな福井育ち。料理旅館で育った祖母の影響で幼児の頃から料理を始め、中学生になってからは家族の夕食を毎日作る大の料理好き。料理と暮らしを紹介したブログはランキング上位になり、わずか2年で出版に至る。4歳の息子と夫の3人暮らし。家族との暮らしを第一に、書籍や企業へのレシピ開発、写真提供をしている。現在、大好きな花や旅をテーマにした料理教室、ワークショップを計画中。

(この記事はケノコトからの転載です)

この記事の感想を教えてください。