はじめに

■4つのポイントを踏まえて、選びたい預け先は?

これらの4つのポイントを押さえたうえで、余裕資金として100万円あった場合で、1~5年程度先に使う可能性のあるお金の預け先は、どんなところがあるでしょうか。

以下、3つお伝えします(金利はいずれも税引前、2023年1月17日時点の情報です。変わることがありますので、詳細はHP等でご確認ください)。

●候補1:個人向け国債(10年変動)
個人向け国債は、個人が最低金額1万円から、1万円単位で買える日本の国債です。3年や5年の固定金利型もありますが、先ほどお伝えしたように、長い期間金利を固定してしまうのは、今は避けたい時期です。

そのため、変動金利で10年間持ち続けられる10年変動型を選ぶとよいでしょう。金利が固定されていない「変動金利」で、半年ごとに金利の見直しがあります。金利の上昇があれば、それに応じてこちらの金利も上がるため、預け替える手間もかかりません。1年経てば解約可能で、その際に中途解約手数料がかかりますが、受け取った利子以上には手数料がかからないのもメリットです。直近では、年率0.33%です。 2022年1月は0.05%でしたので、じわじわと上がってきている印象です。数年以上、使わないお金の預け先としてよいでしょう。

●候補2:ネット銀行の定期預金
ネット銀行では、冬や夏のボーナスシーズンに、定期預金金利を少しアップさせるところもあるため要チェックです。

たとえば、ソニー銀行では、特別金利として期間6カ月の定期預金が0.20%、期間1年の積立定期預金が0.17%です(2月28日まで)。住信SBIネット銀行は、期間の表示はありませんが、2023年1月17日現在、期間1年の定期預金が0.20%です。満期がくれば、継続していなければ普通預金になります。再びボーナスシーズンのキャンペーンがあれば、定期預金に預け替えるとよいでしょう。

●候補3:地方銀行のネット支店
普段、なじみのない地方銀行でも、ネット支店なら、どこに住んでいても利用できるケースが多々あります。ただし、預入金額の上限や募集上限金額など、条件が細かくある場合もあるため、しっかり確認してください。

たとえば、香川銀行セルフうどん支店では、超金利トッピング定期預金の期間1年が0.22%(100万円まで)、高知銀行よさこいおきゃく支店では、よさこいおきゃく定期の期間1年が0.20%(100万円まで)などです。ただし、先ほどのポイントでお伝えしたように、預け入れる際に、手数料がかかってしまうとお得にはならないため、気をつけましょう。

以上、金利がじわじわ上昇の気配がある今、100万円などまとまったお金の預ける際の、ポイントや注意点、預け先候補についてお伝えしました。もしも今後金利が大きく上がれば、預け先を変えることのメリットは大きくなります。予行演習として、今のうちに気になったものを試してみたいですね。

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