はじめに

■単身世帯、3人家族世帯、4人家族世帯の値上げによる家計負担を試算

続いて、単身世帯、3人家族世帯、4人家族世帯の家計への影響をざっくりと試算します。先述の数字を2人家族と仮定し、単身世帯は半分、3人家族は食費のみ×3、4人家族は食費のみ×4で簡易的に試算します。

●単身世帯の家計へ影響
2023年分の単身世帯に対する平均負担増額:3万9750円÷2=1万9875円
★2023年分の単身世帯に対する負担額合計:1万9875円(1か月あたり1656円の負担増)

(参考)2022年分の単身世帯に対する平均負担増額:9万6368円÷2=4万8184円
2022年分の単身世帯に対する負担額合計:4万8184円(1か月あたり4015円の負担増)

●3人家族の家計への影響
2023年分の3人家族に対する食費負担増額:2万8693円×1.5=4万3039円
2023年分の3人家族に対する食費以外負担額:1万1058円
★2023年分の3人家族に対する負担額合計:5万4097円(1か月あたり4508円の負担増)

(参考)2022年分の3人家族に対する食費負担増額:4万6411×1.5=6万9616円
2022年分の3人家族に対する食費以外負担額:4万9957円
2022年分の3人家族に対する負担額合計:11万9573円(1か月あたり9964円の負担増)

●4人家族の家計への影響
2023年分の4人家族に対する平均負担増額:2万8693円×2=5万7386円
2023年分の4人家族に対する食費以外負担額:1万1058円
★2023年分の4人家族に対する負担額合計:6万8444円(1か月あたり5703円の負担増)

(参考)2022年分の4人家族に対する平均負担増額:4万6411円×2=9万2822円
2022年分の4人家族に対する食費以外負担額:4万9957円
2023年分の4人家族に対する負担額合計:14万2779円(1か月あたり1万1898円の負担増)

■節約対策は「まとめ買い」「ポイント還元」「キャッシュレス」「電気代対策」

2023年の家計負担増は2022年に比べれば少ないとはいえ、食品や、電気代、外食サービスなどの値上げラッシュは、これからもしばらく続き、家計への負担は重くなる一方といえそうです。そんな中、給料アップに期待したいものですが、企業業績との兼ね合いもあり、一筋縄ではいかない現状もあります。

今の状況でできることといえば、やはり「節約」。値上げ率の高い、加工食品やお菓子、酒類は今まで通りではなく、月ごとに予算を決めて購入したり、価格の比較的安定した旬の野菜・果物などを中心メニューに取り入れたりしましょう。

また、スーパーやドラッグストアなどのポイント倍デーを活用し、キャッシュバック率を高める工夫など、できることに取り組みましょう。外食は特別な場合のみ利用するなどメリハリのあるルールを設けましょう。

しかし、暑い季節・寒い季節に電気代を節約しすぎるのは、健康的とはいえません。窓からの熱気・冷気を遮断するために、厚手のカーテンに変えたり、窓サッシに隙間テープを貼ったりすると、暑さ・寒さが緩和されます。その分少しお金がかかりますが、支出をケチってばかりいても節約につながらない場合もあります。長い目で見て、節約になるお金の使いどころを工夫しましょう。

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