はじめに
定年後は、「お金のため」からも解放される
経済的にも自由な働き方を選ぶことができるのです。定年後も働き続ける大きな理由としては、老後資金が不安だからということが挙げられます。しかし、65歳になると公的年金を受け取ることができるので、ある程度の生活費は確保することができます。そのため、足りない分を仕事で補うために働くわけです。
公的年金・企業年金があるので、さらに働くことで収入を得られれば、老後資金を取り崩さなくても生活ができます。また、足りない老後資金をこの期間に蓄えるということもできます。だからといって、現役時代のようにフルで働かなくてもいいわけです。たとえば、週に3日間勤務して、月額15万円の働き方もできます。とくに出世を考えたり、競争をしたりする必要もないばかりか、人のために働くこともできます。そういったスタンスで働くことができるため、仕事に対して満足感が得られることにつながります。
定年後は、「自分のため」「人のため」に働き方ができる
定年後は、子どものため、家族のため、収入のため、出世のため、会社のためではなく、自分のため、人のためを意識しながら働くことができます。自分のため、また人の助けになっているという働き方が、じつは幸福感を高めてくれることが、さまざまな研究でわかってきています。定年後は、競争から離れることができて、自然にそういった働き方を選択することができるときなのです。
ところが、うまく切り替えることができない人は、職場で取り残されて、「老害」といわれるようになってしまうのです。たとえば、部長・課長などの肩書きをうまく捨てることができず、ずっと引きずってしまうと、周りのひととうまくコミュニケーションを取ることが難しくなってしまいます。
定年後に必要なのは、できるだけ早く肩書きを捨てることです。そうすれば、新たな「幸せな働き方」を実現できるでしょう。