はじめに

サイバーエージェント(4751)が1月25日(水)に株主優待を新設すると発表しました。昨年、サッカーワールドカップを無料配信して話題を呼んだ、子会社にあたる「ABEMA」のプレミアム利用料の無料クーポン券を付与します。

100株以上の株式保有者に対して3ヵ月分の無料クーポン、500株以上の株式保有者には12ヵ月分の無料クーポンを進呈する内容です。株主に優待制度を通じてサービスの理解を深めてもらい、中長期的に株式保有をしてほしいとの思いから株主優待の導入が決定した、と発表しています。

月額960円の利用料金×12ヵ月分(500株以上保有)=11,520円分の優待となります。SNSでの反応はさまざまですが、概ね好評のようです。


株主優待、進む二極化

昨年5月16日の私の記事で株主優待が人気の銘柄、オリックス(8591)を始めJT(2914)やマルハニチロ(1333)などが株主優待を廃止するとお伝えしました。

内容を少し振り返るとオリックスは2014年に約4.5万人だった株主が8年後の2022年3月末には約82万人となり、約18.2倍の人数へと大幅に増加しました。優待商品のカタログの用意や商品配送などの手間とコストは膨大な量になると容易に想像できます。

企業側の負担が大きく、優待廃止も頷けると思った次第です。またコーポレートガバナンス・コードが浸透する中で、株主還元の手段が配当金や自社株買いを重視する傾向になった事をお伝えしました。

この様に株主優待を廃止し、株主還元を行う企業が増加した一方で、サイバーエージェントのように優待を新設したり、これまでの内容を拡充させる企業が増えているのも事実です。

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