はじめに
■銀行口座のサービスは金融機関により異なる
どの銀行口座を使ったとしても、給与を受け取ったり、貯蓄をしたり、生活費や公共料金を支払ったりといったことは問題なくできます。しかし、銀行口座のサービスは、金融機関によって大きく異なります。具体的には、次のような点が違います。
●銀行口座の違い1:金利
普通預金の金利は現状決して高いとはいえませんが、それでも銀行によって異なります。年0.001%と年0.01%では、利息のつき方が10倍違います。さらに、条件を満たすことで年0.1%以上の金利が得られる銀行もあります。0.1%とはいえ、100倍の違いです。金利は当然、なるべく高い銀行のほうがいいでしょう。
●銀行口座の違い2:手数料
たとえば、ATMの利用手数料は、平日の日中ならば無料のところがほとんどですが、早朝・深夜や土日祝日だと有料になる銀行もあります。それに対して、取引状況に応じて月数回までであればどのATMを利用しても無料という銀行もあります。その他の手数料も、銀行によってまちまちです。
ATMの利用手数料が有料の場合、1回110円、220円などと、金額はそこまで高いわけではありません。しかし、金利が年0.001%の銀行で100万円を1年間預けても利息はわずかに10円(税引前)と考えると、いかに手数料がもったいないかがわかるでしょう。
●銀行口座の違い3:特典
銀行の中には、利用することによって条件を満たすとポイントがもらえる、金利がアップする、ATM利用手数料や振込手数料などの無料回数が増えるといった特典を用意しているところもあります。条件を満たせるのであれば、特典を活用しましょう。
●銀行口座の違い4:店舗やATMの利便性
どんなにお得な銀行でも、お住まいの近くに店舗や利用可能なATMがないのでは、普段使いしにくくなってしまいます。生活圏で利用できるかが大切です。
銀行口座のおすすめは、ネット銀行です。ネット銀行では、残高確認や他口座への振り込みはスマホやパソコンを使って24 時間できるので、わざわざ店頭に足を運ぶ手間もありません。そのうえ、ネット銀行の中には預金金利が年0.1%得られるところもあります。
現金が必要な場合も、ネット銀行ならば近所のコンビニにあるATMなどで引き出せます。さらに、ネット銀行によっては、利用状況に応じて振込手数料や入出金手数料が無料になるなどの特典を利用できる場合もあります。ネット銀行の多くは店舗がないため、店舗のある銀行よりも営業に際して費用がかかりません。そのぶん、金利や手数料などのサービスが充実しているのです。
反対に、今メガバンクをあえて選ぶメリットは、ほとんどありません。生活費口座はもちろん、貯蓄口座もネット銀行から選ぶと良いでしょう。
また、さらに1歩進んで投資まで考える場合には、証券会社と連携しているネット銀行を選ぶと便利です。
さらに、給与を受け取る口座として利用するとポイントがもらえるなど、特典を用意している銀行もあります。上の表にある銀行では
・auじぶん銀行:Pontaポイント1ポイント〜最大15ポイント
・楽天銀行:楽天ポイント1ポイント〜最大3ポイント、他行宛振込手数料3回無料
・イオン銀行:10電子マネーWAONポイント、イオン銀行スコア30点
・住信SBIネット銀行:スマプロポイント30ポイント
があります。毎月これらの口座でただ給与を受け取るだけで特典がもらえるのですから、ぜひ活用しましょう。
ただし、特典の対象となる振込は摘要欄に「給与」「キユウヨ」などと書かれている必要があるなど、銀行ごとに決まりがあるので、利用前によく確認しましょう。