はじめに

日本市場が復活するための鍵は?

33年前の日経平均株価は、バブル崩壊によって右肩下がりの状況下でした。今回は上昇局面であり、今後更なる上値をつける可能性もありそうです。

日経平均株価は33年前の水準ですが、当時の時価総額は上回っています。当時の日本企業の時価総額の合計は約400兆円で、米国ともほぼ変わらない状況でした。

しかし、現在プライム市場の時価総額の合計は、約750兆円です。対して、米国市場は約6,000兆円と言われており、実に日本の8倍です。

世界の時価総額1位のアップルは約395兆円、2位のマイクロソフトは約320兆円、グーグルのアルファベットは約290兆円、アマゾンが170兆円の時価総額を誇ります。対して、日本の時価総額1位はトヨタ自動車の約31兆円、2位、3位のソニー、キーエンスが約16兆円となっています。

ネット証券などが開示するNISAランキングなどを見ると、S&P 500やオールカントリー、全米株式のインデックスなどが上位で、米国株に資金が流入していることがわかります。前途したように、米国市場の圧倒的なスケールメリットによるものを感じます。

しかし、日本市場も確実に変化してきています。東証が昨年来フォローアップ会議の中で、企業側に株価を意識した経営を促しています。特にPBR1倍割れ企業に対し強いメッセージを送っています。企業側も減益にも関わらず増配や自社株買いなどを行う企業もあります。

その変化を受けて、海外投資家も4月以降、日本株買いを鮮明にしています。またクイック資産運用研究所によると、5月は日本株を選定して運用するアクティブ投信への資金流入が目立ち、定評のある米株指数型を超す投信も出てきたとの報道もあります。

更なる企業の変革が、日本市場の復活の鍵となるように感じます。

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