はじめに

5大商社の特徴

2023年3月期の決算から、5大商社の特徴などをお伝えします。

三菱商事の連結最終利益は、前の期比25.9%増益の1兆1,806億円でした。内訳をみると、天然ガス事業で1,706億円、金属資源事業で4,393億円、複合都市開発事業で1,233億円などの利益が大きくなっています。

三井物産の連結最終利益は、前の期比25.9%増益の1兆1,306億円でした。内訳をみると、金属資源事業4,388億円、エネルギー事業で3,094億円、機械・インフル事業で1719億円などの利益が大きくなっています。前期はエネルギー事業の貢献が目立ちました。

丸紅の連結最終利益は、前の期比28.0%増益の5,430億円でした。内訳をみると、金属事業で1,993億円、食料第二事業(穀物)で769億円などの利益が大きくなっています。

住友商事の連結最終利益は、前の期比21.9%増益の5,178億円でした。内訳をみると、金属事業で1,104億円、輸送機・建機事業事業で920億円などの利益が大きくなっています。

伊藤忠の連結最終利益は、前の期比2.4%減益の8005億円でした。伊藤忠のみ前期比でマイナスとなりました。内訳をみると、金属事業で2,469億円、エネルギー事業で1,143億円の利益をあげましたが、食料品事業で前年比463億円の減少が響きました。

なお、今期の決算予想はいずれも減益予想。先週末、6月23日(金)時点の各社配当利回りは三菱商事2.86%、三井物産2.71%、住友商事3.92%、伊藤忠2.83%、丸紅3.06%となっています。

株価は年初から丸紅が67%以上も上昇していて、続いて三菱商事63%、三井物産43%、住友商事39%、伊藤忠36%と軒並み上昇しています。この様に株価が急上昇している場面で、これ以上の株価上昇はなかなか厳しいかもしれません。

しかし、バフェット氏による商社株の一連の保有比率引き上げは、弱腰が続いていた日本株を見直すきっかけになり得たかもしれません。日本市場が、世界の投資家に良いイメージで注目され続けることを期待します。

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