はじめに

自分のタイプやライフプランを見据えてチェックする

何か具体的な出来事がない段階であれば、就業規則を見ても眺めるだけになるのも無理はありません。その場合、自分のタイプやライフプランを考えてみましょう。例えば、「定年退職までこの会社にいるとは思えないな」という場合は、退職に関する項目を探します。何日以内に誰に届ける、退職金(別規程になっている場合が多い)はどうなのか、早期離職の場合に返還義務はあるのか、などの記載が気になってくるはずです。

フリーランスになるケースを含め起業も視野に入れている場合は、ライバルになり得るので、顧客情報についての管理や競業について記載があるかもしれません。SNSなどを活用することが得意であるとか、興味を持っている人は、情報漏洩やSNSの利用に関するルールを確認しておくべきです。仕事時間中のスマホ使用について書かれている可能性もあります。

副業をしたいなら、副業に対する会社の考え方や届出について確認しなくてはなりません。副業NGという就業規則はまだまだ存在します。オシャレやファッションにこだわりを持っている人もいるでしょう。そういったルールを定めている就業規則もあり得ます。その場合、多少の我慢も必要かもしれませんね。

自分や家族の健康状態、育児や介護が気がかりという方は、休業や休職に関する規程、育児と介護については、別規程を設けている会社も多いのでそちらを探しましょう。休職に関しては、留学や進学などのスキルアップで認めている会社も存在します。社内でしっかり頑張っていこうと考えている場合は、手当や昇給に嬉しい規程があれば、モチベーションにも繋がりますね。部署異動や転勤が気がかりな人は、どのような人事異動があるのかを確認したいところでしょう。

いかがでしょうか? このように、自分自身は元々どんなタイプか?どんな会社人生を送りたいのか?家族や生き方など将来の希望は?などを思い浮かべて、該当する項目をチェックしてみると、就業規則の見え方も変わってくるはずです。

かなり重要なことが書かれた就業規則

会社から給料をもらって生きていく以上、どうしても完全に自由というわけにはいきません。会社での出来事を写真や動画付きでSNSに投稿して解雇事由に該当してしまったケースも存在します。逆に、もう会社を辞めなきゃいけないかもしれない、という場面で休職規程に救われて復帰を果たすことができた、ということもあるのです。具体的な出来事の際に確認するのはもちろんですが、「これってどうなの?」などと思った時や、前述したように自分を見極めて拾い読みしてみるのも良いと思います。

会社側も労働基準法をはじめとした法律に従う必要はありますが、その上で円満に業務を遂行していくためにお互いに守っていこうというルールを定められた就業規則。あまり読まれていないのが現実ですが、実は、会社員にとってかなり重要なことが書かれています。

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