はじめに

契約前のチェックポイント4つ

ご自身たちにあった住宅ローンのタイプが決まったら、申し込む前に確認しておきたいチェックポイントについてもお伝えします。

(1)2人のキャリアプランに無理はないか
夫婦で住宅ローンを組むということは、夫婦どちらもが住宅ローンの返済義務を負うということを意味します。役職に変化がある、転職を考えている、早期リタイアしたいなど、キャリアの変化によって収入が増減すると、返済計画にも影響があります。

返済は長期になるので、2人のキャリアプランを確認しておきましょう。

(2)夫婦の健康状態
夫婦で住宅ローンを組む場合、必ず2人で団信に加入することとなるのはペアローンのみです。ただ、申し込み時にどちらかの健康状態に不安があるのなら、これからの返済を見通すことはできません。後述しますが、契約上は団信への加入が不要でも、住宅ローン返済プランに合わせて保障の準備が必要なケースも少なくありません。

(3)返済計画に無理はないか
夫婦で合算した収入で住宅ローンを申し込む場合、1人分で申し込むよりも借入額を増やせるケースは多いです。だからこそ、返済計画に無理はないのか、確認しておきましょう。

マイホームを購入する際、離婚の時のことまで考えられる方は少ないですが、近年、離婚時の住宅ローントラブルが目立ちます。長すぎる返済や、大きな借入金額でプランを組んでいると、離婚時に大変です。

離婚後も、どちらかがマイホームに住み続けたいという方は多いですが、基本的に住宅ローン返済中は、所有者を容易に変更することはできません。一括返済できなかったため、離婚が認められず、いやいや結婚生活をつづける……といったケースもあります。

(4)万が一の保障額
住宅ローンの返済を2人で負うということは、いずれかが万が一の時に、もう一方には負担になりやすいということです。最低限、それぞれの借入額を返済できるような保障を用意しておきましょう。

ただし、教育費の負担がかさむ期間などは、両方の借入残高を返済できるような保障が必要なケースもあります。

2人なら返済負担を減らせるはうそ。住宅ローン契約は慎重に

2人で住宅ローンを組むと聞くと、お互いに返済負担を減らせそう、といったイメージを持たれる方も多いですが、あくまでイメージです。たしかに1人あたりの毎月返済額は減りますが、実際の返済負担は借入金額に紐づきます。

借入金額が多いほど、離婚や死別、働けないなど、もしもの際に残りを引き継ぐもう一方に負担がかかります。マイホームを検討する際は、万が一も想定して無理のない住宅取得計画を考えていきましょう。

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