はじめに
ライバルカルビーと比べてみると…
ポテトチップスといえば、カルビー(2229)をいちばんに思い浮かべる人も多いでしょう。実際、ポテトチップスの国内シェアは、カルビーと湖池屋が1位2位を争っています。
8月3日に発表された、2024年3月期第1四半期決算は、①売上高73,156(百万円)、②前年同期比+12.0%、③営業利益7,244(百万円)、④前年同期比+35.1%と、こちらも2桁の増収増益でけして悪くありません。
画像:カルビー「決算短信(2024年3月期第1四半期)」より引用
ただし、営業利益の通期予想は24,000(百万円)なので進捗率は30.1%。湖池屋の44.5%と比べるとややインパクトに欠ける気もします。決算説明資料によると、国内事業ではポテトチップスの伸びが大きいことが分かりますので、ポテトチップス市場自体が好調だったようです。
画像:カルビー「決算説明会資料(2024年3月期第1四半期)」より引用
2023年に入ってからの湖池屋とカルビーの株価の動きを比べてみると、湖池屋が圧勝していることが分かります。
画像:TradingViewより
カルビーは、第1四半期決算が好調だったので、8月以降、上昇基調にあるものの、年初来ではいまだマイナス圏にあります。一方の湖池屋は60%近く上昇しています。
湖池屋は時価総額450億円程度、カルビーは4,000億円と10倍近くの差があります。そのため、ポテトチップ事業が好調でも、売上利益への影響力が湖池屋ほど大きくないのが、全体の売上利益の伸び率の差になっていそうです。投資家は、伸び率の角度が急なほうに魅力を感じますので、株価の動きにこれだけの差がついているのかもしれません。
今後、出遅れ間のあるカルビーが追い上げるのか、それとも湖池屋がこのまま駆け上がるのか、それぞれのポテトチップスを食べ比べながら予想したいと思います。
※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。