はじめに
民間介護保険の目安
在宅介護の目安は先ほど述べたように、要介護5でも月4万円の準備ができればサービスが受けられるので、要介護と認定されたら、年50万円の年金が受取れるような設定で十分といえます。もちろん、月4万円を貯金から、または公的年金から支払えるのであれば、民間の介護保険の備えは不要かもしれません。
ですが、在宅介護の場合、すべて介護サービスで賄うことは難しく、家族の助けも必要となってきます。介護のために今までと同じ収入が得られなくなる可能性もありますから、世帯収入の補填として、準備しておくことも一つの選択です。
施設介護の場合はどうでしょう。地域によって、居住費がかなり違ってきますので、事前にお住いの、またはそのような状態になった時、入居するであろう地域の施設を調べておく必要があります。
居住費、食費を含めた月額の費用を調べ、施設にかかる費用にプラスして介護サービスの自己負担約4万円でおおよその金額が決まります。将来どの位の公的年金が受取れるのか試算し、どの位不足するのか考えてみましょう。
地方では、施設費用が月額10万円程度で加入できる有料老人ホームが主流ですが、都市部になると、地域によって月額30万~50万円あるいはそれ以上かかる施設もたくさんあります。
遠い将来どこに住むかは想定がしづらいため、まずはお住まいの近くで調べてみるといいでしょう。
民間の介護保険は医療保険と同じで、若年で加入する方が保険料は安いです。若いうちは介護状態になるリスクを感じづらいので、介護保険なんて、と思われるかもしれませんが、現在の公的介護保険は、40歳から保険料を支払い、特定疾病以外は65歳から介護認定されサービスを受けられる仕組みです。若いうちに病気やケガで介護状態になった時、民間の介護保険が支えになるケースもあります。高齢化に伴い、自己負担割合の増加も予想されます。健康なうちに老後の準備をしておくことが大切です。