はじめに

円安で恩恵を受ける自動車各社

大谷選手の契約金が高額となった背景にはもう1つ要因があり、現在の円安が大きく影響していると思います。

契約金額から為替レートを計算すると1ドル=145円の計算となります。仮に1ドル=100円であれば総額700億円となり、今回の総額より315億円目減りする計算です。

株式市場では為替動向が株価を左右します。例えば日本の時価総額トップのトヨタ自動車を例に挙げると、海外で1万ドルの自動車が1台売れた場合、1ドル=145円で計算すると価格は145万円です。1ドル=100円であれば価格は100万です。同じ自動車を販売したにも関わらず、売却する価格が違ってきます。各企業は決算発表時に年ベースで想定為替レートを公表します。トヨタ自動車の今期の為替レートは125円の想定でした。今年に入り大幅な円安となった事を受け、トヨタ自動車は1円の円安で約450億円の営業利益を押し上げます。また、ユーロも円安に推移した事で、11月の決算発表時に想定為替レートを141円に変更し、1兆1800億円の増益要因となった事を公表しました。

主要企業20社で約2兆円の増益効果

トヨタ以外の自動車各社も円安の恩恵を受けています。主要企業20社で約2兆円の増益効果があると言われています。今年、日本株が堅調だった背景には円安効果があった事は間違いないように思います。来年は、日銀のマイナス金利の撤廃などを受け、円高傾向になるのではないかとの予想もあります。大幅な円高は株式市場にとってネガティブになる可能性もあります。

私も高校時代まで本格的に野球をやっていたので大谷選手の活躍には本当に感心し、心が踊ります。これからもより一層輝く選手であるよう応援しています。

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