はじめに
三菱UFJフィナンシャルグループは2月14日、ウェルスナビと資本業務提携を結び、約150億円を出資すると発表しました。 今後は両社でロボアドバイザー事業の成長を加速させるとしています。ウェルスナビはテレビCMやWeb広告を積極的に行っているので、名前を聞いた事があるという方も多いと思います。投資先や運用を自動で任せるロボアドバイザー(以下ロボアド)サービスを提供している企業です。
ロボアドの利用者は年々増えていて、今後も増加していくのではないかと期待されている分野です。利用者数が増加している背景には、今年から新NISAが始まり、投資はしたいけれど、どこから手をつければ良いか分からない方が多くいらっしゃるのではないかと推測します。また知識を入れすぎて頭でっかちになってしまい、投資に対して迷子状態になってしまった人たちが一旦道筋を整備する意味合いでロボアドを使っていたり、とにかく時間がない、でも投資はしたい…そんな方々にも頼りにされている側面もあるのかもしれません。
ある程度投資に対する知識を得たものの、実際の運用となると難しさもひとしおです。株価は世界情勢、戦争、政治、金利、物価、機関投資家、企業業績、需給などあらゆるものに左右されます。一時期はトランプ元大統領がネガティブなツイートをする度に翌朝の日本株が売られまくる時期さえありました。「頼むから夜中に(日本時間の)余計な事を呟かないでくれ!」と本気で思っていた投資家も多かったと思います。
代表格のWealthNavi
現在ロボアドの代表格はWealthNavi (ウェルスナビのロボアド)です。サービス開始から8年目となり、ユーザー数は38万人以上、預かり資産は1兆1000億円を突破しました(2024年3月4日時点)。
ネット上で6個の質問に回答するだけで最適な資産配分を無料で提案してもらえます。「長期・積立・分散」の資産運用に最適なサービスとして定評があります。また投資経験の浅い方、投資の最初の一歩として活用することもおすすめで、新NISA制度にも対応しています。手数料は預かり資金の1.1%(税込)で、「投資一任型」として買付けから売却まで全てを全自動で任せられます。運用は1万円から始められます。投資対象はETFです。分散先は世界約50カ国で約1万2000銘柄です。ウェルスナビは東証グロース市場に上場し、業績も着実に伸ばしています。株式時価総額は2023年3月15日現在、1,044億円です。